何事かと思い電話に出ると、愛犬が、午後から急に痙攣をし始めたということだった。
抱きながら待っててと伝え、帰宅後直ぐ病院へ連れて行った。
40度を超える発熱があり、解熱、抗生剤、リンゲルの注射をしてもらい帰宅。
その晩は、熱が下がらず、[痙攣3〜5分、その後脱力して荒い息遣いをして落ち着き、普通の息遣いに戻る]というのを、1時間の内に5回程繰り返すという状態が続いた。
昨秋から殆ど鳴かなくなっていたのに、夕方から突然「くぅーん、クゥーン」と鳴き始めたので、「苦しいね、見てるから大丈夫だよ」と話しかけたら、小さく「キャイン、キャイン」と鳴き声を変えて返事をしてくれた。
ああ、わかってるんだなと、頭を撫ぜたり体をさすってあげながら、土曜日の朝を迎えた。
土曜日は、元気があったら病院に連れておいでと言われていたが、痙攣が続き、状態が悪いので、自宅で看取りの準備をする覚悟を決めた。
午後になり、かなり痙攣の回数は減ったが、相変わらず熱が高く39度から40度のままだった。
その夜、痙攣は殆ど無くなり、その代わりに呼吸の仕方が変わった。
夜中2時、ハアッハアッと鼻で息をしており、シリンジで水を飲ませたら、ごくごくと少し飲み込み落ち着いた。
夜中3時、また水を少し飲んだ。
日曜日の朝6時になり、水を飲まないので、熱を測ったら平熱に近かった。
今日は、病院に連れて行けるかもとの期待が心をよぎった。
そして、7時を過ぎ夫が朝の散歩から帰宅した頃、また熱を測ろうとお尻に体温計を差し込んだら、少しウンチが付いたので、えっ?と思いながら熱を測ってみると36度5分、低すぎるのに驚いて体温計を抜いた直後に便が漏れ出た。
その後、尿も漏れ出した。
息を引き取った直後だったのだ。
丸一日を苦しみに耐えながら過ごし、私や夫に呻きながらの鳴き声で別れの挨拶をしてくれて、最期は、夫の帰りを待ってから、静かに眠るように息を引き取った愛犬。
亡くなった日の夜は、美しい満月が優しく輝いていた。
月の祝福を受けた愛犬の最期に、ありがとうと感謝の気持ちを伝えた。