「幸せへのキセキ」(2011・米)

監督キャメロン・クロウ
脚本アライン・ブロシュ・マッケンナ
キャメロン・クロウ
原作ベンジャミン・ミー

役名俳優日本語吹替
ベンジャミン・ミーマット・デイモン東山紀之
ケリー・フォスタースカーレット・ヨハンソン佐古真弓
ダンカン・ミートーマス・ヘイデン・チャーチ岩崎ひろし
ディラン・ミーコリン・フォード本城雄太郎
ロージー・ミーマギー・エリザベス・ジョーンズ須藤風花

2人の子供を抱え、ロサンゼルスでコラムニストとして働いていたシングルファーザーのベンジャミン・ミー (マット・デイモン) は、人生と家庭を修復しようと仕事を辞めて街外れの広大な家を買う。

幸せへのキセキwiki





マット・デイモンの無骨さ、トーマス・ヘイデンの多感さ、そしてマギーの天真爛漫さ、抜けるような純真さをかもし出すエル・ファニングと、なかなかのキャスティングでした。ただひとつ、スカヨハをのぞいては。

とくにマギー!!


ストーリーは可もなく不可もなく。妻に先立たれ、家庭に問題を抱え、新たな冒険へ。そしてすぐに問題にぶつかり、危機的状況にみんなの力を合わせ─。元々家族ものには弱いので、
何度か涙腺が緩む場面も。しかし驚くような展開はなし。

やはり、彼女には不満。


どうしてもスカヨハが気になる。僕は個人的に、例えば不倫相手だったり、どこかセクシー我儘系でないと違和感を感じてしまう。この映画のように、土臭さ、動物愛などとは対極に感じてしまう。こんな人、飼育係にはいないだろう。

もちろん、エル・ファニングだって動物園になんかいるわけはない。けれど彼女の純粋そうな笑顔はそれでも応援してあげたくなるし、スカヨハにある女の蔭みたいなものは無いのだ。

単なる好みじゃないと思うんだが。。


ふと思ったのは、多感な男の子と幼い子を抱え、冒険に打って出る土壌というか、社会的余裕みたいなものは今の日本には無いのではないかという事。なんとか子供たちに最低限、人並みの生活をさせてあげたいと思うのが先で、駄目だった時のリスクはとても負えないと思ってしまう。

こう書くとアメリカのほうが良い、と言っているようだがそうではない。日本のほうがモラル的にも「子供にそんな危険を味あわせられない」という風潮が強いためでもあって、どれだけのウェイトが親と子に配分されているかの違いだとも言える。

原題はWe bought a Zoo、幸せへのキセキとまで言ってしまうと言い過ぎなような気もする。悪くない、しかし惜しい。7点。