mori

          迷いながら           

          踏んでゆく

          森はゆたか

          と

          気づくとき

どこまで歩いても、抜け出せない。

「迷い」や「困難」にぶつかったときは、

まるで、ふかい森に迷い込んだような感覚になる。

けれども人は、踏みしめて進むほど

森には森だけがもつ

独特の暗さと、独特のひかりがあることに気づく。


ひかりのあつまる場所から、目線をあげれば

木々のあいだに一片の空が見える。

その空は、あかるい場所から見上げる空よりも
はるかに透きとおって、ひろびろとして見える。


希望とは、森の中で見上げた空の色、なのだと思う。


森はわたしたちに

この世界に、ひかりがあることを教えてくれる。

──どんなときも。どんな場所にいても。



Photo Foujitaさん  Perfumed Garden Annex