「元気ですか?」
ことばの
うしろに
ありったけを
込めて
その人の笑顔の下に、ちいさな哀しみがみえるとき。
「だいじょうぶ?」とか、「がんばって」とか、
そんな言葉はいらない。
ありったけの、さりげなさをよそおって。
「元気ですか?」とか、「今日はいい天気ね」とか、
どうでもいい話をしたり、
出さなくてもいいメールを書いたりなんかする。
言葉のうしろに、ありったけの思いを込めて──。
とくべつな、直接的な言葉じゃなくても。
なぜだか、言葉のうしろに偲ばせたものは、
伝わる人には伝わるのだと、そう信じているから。
それはまた、逆もしかりで。
さりげない言葉のうしろ、その人の思いを感じたとき、
温かなものを、ことん、と ひとつ、
心の中に落としてもらったことに気づくのだと思う。
写真: Four Seasons より