tuki


         「ねえ、

         おかあさん。

         月がついてくる」

         いつかも聞いた

         おんなじセリフ


夜空に浮かぶ月の美しさや不思議に気づくのは、子どもたち

が、ちょうど5歳前後になる頃でしょうか。


ぴかぴか、まあるい「おつきさま」が気になりだすと・・・・・・。

夜道を歩いても、車に乗っていても、月がいつも自分の後を

ついてくるように思えて、不思議で仕方がないようです。


「月がついてくる!」


これは、我が家の4人の子どもたちが、それぞれの時期に口

にしたセリフなのですが、いつも驚くほどおんなじで。

私はそれを聞くたびに、素敵なことばだな、と思うのです。


あかるくて、きれいなものが、ちゃーんと自分の後ろを追いか

けてきてくれる。子どもたちのやわらかな感性は、一点の曇り

もなく、自分の歩く道はいつも、光に照らされいる、と信じてい

るようで。なにか、あったかな気持ちになります。


歩いてゆく日常の中で、もし、光を見失いそうになったら。

私たちを照らす光は、大人にも子どもにも、ひとしくすべての

ものに降り注がれていることを思い出したいな、と思います。



写真: Celestial Tier  から