あめ

 この花は
 ひかる雨を
 たべている
 あしたの力を
 溜めながら



若葉の季節、雨が降ると公園や庭の緑はつややかに輝きを放って。
あかるい色の葉っぱや花たちは、まるで雨をたべながら、歌をうたって
いるように見えます。
 

冬の雨は、冷たくて淋しい感じがするのですが・・・。
春の雨は、なぜか、あたたかく感じるから不思議です。
風景の中にある色の鮮やかさが関係しているから・・・でしょうか。


心の中に雨が降った日は─。
春の花みたいに、しっかり上を向いて、空に向かって大きな口をあけて。
涙の雨をむしゃむしゃと食べてしまえばいいのかもしれません。

雨は晴れる日のために降るのだと、そんなふうに思うのです。


空の写真: a day in the life より