ファームウェアのアップデートがうまくできなかったらどうしよう、めんどくさいな。
という方は大変多くいらっしゃいます。お気持ちもとてもよくわかりますが、ファームウェアのアップデートをしないとバージョンによってはアップデートができなくなり、本体の交換または、新しい本体を買う必要がある場合もあります。(2017年以前の1.3.1より前のバージョンはLedgerにて交換してください。)
ただし、初期設定時の24単語さえあれば、ファームウェアのアップデートがうまく行かなかったとしても、本体が壊れたり、フリーズしたとしても、新しいLedger Nano SやTREZORといった同じBIPタイプのウォレットを使えば復元ができるようになっています。
どのハードウェアウォレットでもファームウェアのアップデートは必須になります。
アプリケーションの仕様が変更になったり見た目の操作が変わったりすることは今後もあります。
電子機器はプリンターでもスマートフォンでも毎年新しいものがでて機能が良くなっていきます。
同じくハードウェアウォレットも機能が新しくならなければ、セキュリティや仮想通貨、ブロックチェーンの仕組みに対応できません。
ウォレットはブロックチェーンにアクセスして送金という仕組みを完了します。
ウォレットそのものに仮想通貨は入っていません。
はいっているのは24単語が本体で暗号化されたルートシードであり、秘密鍵=秘密キーです。
ウォレットは秘密鍵の入れ物でしかありません。
ブロックチェーンの仕組みやアドレスの形式が変われば、それに応じてウォレットのアプリケーションも仕様が変わります。
そのため、本体にインストールされているアプリケーションもバージョンアップします。
また先日TRX、TRONがLedger Liveで使えるようになったように、サードパーティのアプリケーションがLedger Liveで使えるようになり、ステーキングもそのままレジャーライブで行えるようになることもあります。
ERC20もほとんどがレジャーライブでそのまま送れるようになっていますし、トークン残高も総額に含まれてポートフォリオでみれるようになったのはとても便利なことです。
以前のグーグルクロームアプリでは、ビットコイン、イーサリアム、リップルとそれぞれのアプリケーションを開かないと残高はみれず、総額をグラフなどではみれませんでした。
現在のLedger Liveではグラフで前年比などもみれたり、それぞれの通貨のトランザクションが一覧で掲載されます。
またトランザクションの履歴もエクセルでダウンロードできるようになったため、確定申告時の計算も楽になりました。
このように数年、数ヶ月まったくウォレットにさわっていないという場合、こういった進化に気づけなかったり、経過にあったニュースにも気づけません。
ウォレットはだれでもブロックチェーンに携われるアイテムでありツールです。
TREZORでもLedger Nano Sでもそうですが、ビットコインやブロックチェーンを知る上で実際に送金をして動かしてみること(トランザクションを作成、署名、送信してブロックチェーンでマイニング等をされること)で体感として理解が深まることもたくさんあります。
秘密鍵の仕組みもウォレットを実際に管理してからこそわかってくることも多いはずです。
自分で管理するメリットもデメリットもあります。
仮想通貨のスクールや検定などで知識だけ手に入れても実際に仮想通貨の送受の経験がない人はたくさんいます。
株でもFXでもどんな投資でもそうですが、見ているだけでは他人事で上下している価格を眺めていても経験値は増えません。
自動車の運転免許の筆記だけ受かっても、車道に出て運転しなければ運転がうまくならないように、実際のマーケットでお金を動かさない人はいつまでも投資は理解できません。
投資をすすめるわけではありませんが、仮想通貨を持っているのであれば、取引所に置きっぱなしにしておくだけでなく、ご自身での管理を知識を持った上ではじめてみることで技術的な面での理解も深まると思いますし、数字上、価格のみでの視点以外の見方ができるようになると思っています。