少し前の休日、用事を済ませるついでに、フラッと書店に立ち寄りました。

 

当初の目的の一つは

 

戦争語彙集

ロバート・キャンベル訳

 

だったのですが、パラパラとページをめくり暫し立ち読みしていたら、心が苦しくなってきて、そっと本棚に戻してしまいました。

 

僕は祖父を沖縄戦で亡くしています。残された家族の悲しみ、苦しみを少しは理解しているつもりなので、戦争には反対です。

今、日本はどんどん「普通に戦争できる国」へと突き進んでいますが、僕は戦争に加担し人を殺すのも嫌だし、戦場で人に殺されるのも真っ平ごめんです。そういう、軟弱な人間なんです。

 

何気なさそうな日常の中に忍び込む戦争の影。

「戦争語彙集」ではそれがあまりにリアルで、交戦国における国民の日常と戦争が背中合わせに同居している様子がごく普通のことのように語られることで、返ってこちらの胸に言葉がグサリと刺さります。

 

ウ~ン・・・・・

 

重たくなった心の前に、ふと目に飛び込んできた明るい黄色。

何の本だろう?

あっ、このジャケは!

 

というわけで、軟弱な僕は、この本を家に連れて帰ってしまったのでした。

村上春樹氏の小説よりも、僕はジャズ評の方が好きです。DSMは脇においても、これは読まなくては!

 

 

以前にも白状していますが、僕はDSMはそれほど好きではありません。むしろ、苦手かも。でも、右下隅のゲッツのジャケは大好きで、オリジナルは予算的に無理としても、日本盤でもいいからLPで欲しいと思っています。中身も良いですし。

 

 

本の中で気になったのはもう一点。

 

 

このジャケも、日本盤でいいから欲しいなぁ。LPサイズで拝みたい。

このジャケ、今まで知らなくて、初めて目にしました。DSMにほとんど興味が無かったのと、メンバーがやや古めのメンツということで、僕のディグしている範疇から外れていたのでしょう。

ロイ・エルドリッジ、アート・テイタム、アルヴィン・ストーラーの後ろ姿が醸し出す雰囲気、色気。雰囲気のある、素敵なジャケです。

 

 

ジャケの様な絵画を眺めたり、音楽を聴いて心が安らいだり…

平和でなければこのような幸せは享受できません。

 

 

一刻も早く、平穏な世界が訪れて欲しいものです…