Squiggles

Gur Liraz

 

Ubuntu Music

UBU 0142

 

 

冬場は発熱の心配が少ないので、真空管アンプを使用しています。真空管にすると低音、特にベースやオルガンがとても良い音で響きます。でも、自分の手元にはオルガン作品が少ないので物色していたところ、このアルバムに辿り着きました。

 

一曲目、ブルースからユルッとスタートです。

いい感じ。

ん?

ちょっと待てよ、これ、誰かにすごく似ている??

ブラインドで聴いたら、ピーター・バーンスタインと間違う人続出だな、確実に…

 

そこでネットで経歴を調べると、8歳からギターを始め、25歳頃にはピーター・バーンスタインに半年に渡り指導を受けたとか。なるほど、影響を受けないハズはない。

 

 

トリオという構成やメンバーの相性も良いために、演奏は安定感のある、とても充実したものになっています。

 

 

何でサルが新体操のリボンみたいの振り回してんだろ?と思ってよくよく見たら三人の人間がクルクルしていました。老眼って、恐ろしい…

 

 

ピーター・バーンスタインは僕も大好きなミュージシャンで、当代最高峰のジャズ・ギタリストだと認識しています。しかし、尊敬するあまりに音やフレージングまで多大な影響を受けてしまうと、個性というものが失われてしまう。「失う」とは言い過ぎであれば、個性が薄く感じられてしまう。

 

’50年代のサックス吹きがチャーリー・パーカーの呪縛から逃れられなかったように、傑出したミュージシャンの影響から距離を置いて、自らのサウンドを追求・探求するというのは並大抵のことではないと思います。

 

大変な困難を伴うことでしょうが、Gur Liraz はそれだけのことを成し遂げるポテンシャルはあると思われるので、今後の活躍と進化・発展に期待したいところです。

 

 

 

 

 

 

余談ですが…

 

ライナーを読んでいたらピーター・バーンスタインが「guitar legend」と記述されていてビックリしました。僕より年齢がちょっとだけ上なのですが、既にレジェンド入りかぁ…僕はただの記憶力と視力と気力の落ちたロートル……