タウシュベツ橋梁を見るために車を駐車した時点での外気温はマイナス20℃ほど。

 

歩き始めてしばらく、まだ橋は視界に入ってきません。ワカサギ釣り客のテントが沢山、様々な色で湖面に彩りを添えています。

 

ふと足下に目をとめると、そこには大きな足跡。

昨日の日中、気温も少し上がり、陽も差し氷が緩んだ部分があったのでしょう。足跡に水が浮き出たようです。それが放射冷却で冷え込み、明らかに雪の結晶とは違う大きさの、白くて丸っぽいものが確認できました。水蒸気、気化、氷・・・

 

これって、もしかして・・・

 

 

フロストフラワーって何?という方が多いことと思います。

道産子でも見たことがある方は極々少数でしょう。僕も50年以上北海道に住んでいて、初めてなのですから。

 

フロストフラワーとは・・・

 

「フロストフラワー」が育つには、いくつもの自然条件が必要です。
まずは、湖の表面が凍っていて、氷の上に雪が積もっていないこと。そして、その氷があまり厚くないこと。ワカサギ釣りができるくらい十分に氷が厚くなってしまうと、水蒸気が立ちにくいので、霜ができづらくなってしまいます。
次に、気温がマイナス15℃以下であること。氷の表面から立ち上る水蒸気が一瞬にして霜になるには、空気がキーンと冷えていなければなりません。放射冷却で冷え込みが厳しい朝などは、出会えるチャンスです。
そして、風が吹いていないこと。せっかく夜中に霜の花が育っても、朝方に風が吹いてしまうと一瞬にして消えてしまいます。なんという儚さ(はかなさ)なのでしょう。
このように、「フロストフラワー」は、多くの条件をクリアしなければ見ることができません。そして、これらの条件こそが、厳冬期にしか出会えない「奇跡の花」と言われるゆえんなのかもしれません。

~ 日本気象協会のHPよりお借りしてきました ~

 

 

大寒のこの日。

気温マイナス20℃

降雪なし

風、ほぼ無風

 

ベスト・コンディションです!

 

 

橋に向かう途中、大きく湖面の雪が除けられている場所がありました。何故そうなっていたのかは次の記事にてご説明します。

 

 

うわ~、こんなにいっぱい!

 

 

形も大きさも色々。可憐です

 

 

 

 

今思うとちょっと触ってみたかったな、「ふ~っ」と息を吹きかけてみたかったな…と思うのですが、その時はフロストフラワーに出会えた感動と凝視することで手一杯。ただただ時間も忘れて見とれていました。

 

 

早起きして出発したおかげで橋をほぼ貸し切り状態で堪能。

その後は、次なるミッションに着手。

嫁さんは橋よりもそちらの方に興味があったそうです。僕は2Lペットボトルの荷担ぎ役です。

 

さて、湖面の雪を払いのけて、未知なる出会いを探してみるとしますか…

 

 

 

~ 次に続く ~