映画「私は貝になりたい」 2008年日本映画139分
★★★☆☆(個人評価 ★多めならおすすめ)
監督 福澤克雄
出演者 中居正広 仲間由紀恵 笑福亭鶴瓶 西村雅彦
高知で小さな理髪店を営む清水の元に赤紙が届いた。兵隊となり訓練に励むがほどなく日本の敗戦が決定する。
無事に家族の元に帰れたことを喜ぶ清水だったが、そこへ米兵がやってきて戦犯として彼を逮捕してしまう。
戦争中、米兵を殺したとされるが清水は気が弱く、実際には手を下していなかった。
しかし清水は死刑を求刑されてしまう。
夫を救うため妻は必死に嘆願書を集める。
再審請求が認められ減刑の願いは届くのか?!
【以下ネタばれあり】
最初は中居くんの姿かたちや言動がどうしても現代っぽくて戦時中の悲惨さとかが感じられなかった。
そこに違和感を覚えていたんだけれど、だんだん内容にのめり込んだ。
もっと戦争中とかがメインなのかなと思ってたけど、そこはわりにあっさりスルー。
そのあとのBC級戦犯に焦点を当てていたんだね。
でも歴史に残るのはA級戦犯で、こうやって一般の人々が裁かれ刑に服していたなんてあまり知られていない。
現実私もよくわかってなかったもん。
戦争中だから仕方ない…と言えばそうなんだけど、アメリカにしてみればはっきり米兵を殺したとわかっている兵隊に関しては罪に問いたくもなるのかもしれない。
上官の命令は絶対だと言っても、やはり実行犯は罪が重くなるんだろう。
わからなくもないんだけど、でもでもでもあ~やっぱり悲惨すぎる。
奥さんの苦労も、死刑が減ったことも、死刑執行後生きていたとされる人物もな~んにも関係ないんかよ!!!!と突っ込んでしまった。
なんちゅう後味の悪さ。
中居くんの現代っぽさが終始気になってたけど、死刑宣告されてからは全然気にならなくなったな。
てっきり減刑されたのかと思いきや…めっちゃ裏切られたわ。
最後の最後まで、なんかあるんやろか、死刑執行したことにして逃がすとかあるんちゃうやろか、とかいろいろ考えたわ。
そのまんまかよ!!!!!!!!!!
きっと本当にこんな感じだったんだろな。
せっかく生き残って帰ってきたのに戦犯とされた人々。
きっと戦争なんてなければ普通の人として生きてた人々。
元々兵隊ならともかく、召集され仕方なく戦争に参加した人々。
そんな人が犯罪者として処刑されたんやね。
こういう悲惨さもあったんやと知ったわ。
けどけどけどけど、やっぱり後味わるっ!!
え?????????マジで????????で終わった映画。
なんか最初は学芸会っぽさがあったけど、ラスト近くではなかなか中居くんの演技が良かった。
狂気っぽさが出てて放心状態も良かった。
途中草彅くんとからむシーンも良かったね。
でもこれ主人公が草彅くんでも良かったかも。
中居くん男前すぎる感じ。
よさこい節を歌う中居くんはやっぱり音痴で、きっと石坂浩二は合わせるのに苦労したんじゃなかろうか。
この東京裁判ってのはアメリカ側は全然裁かれなかったらしいけど(当たり前)あんまり正確なものじゃなかったみたいね。
これで死刑になった方々の無念はいかばかりかと思うわ。
戦争後のお話なのに、戦争の悲惨さが伝わる映画でした。
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