「Doctor-X 外科医・大門未知子Ⅱ」
著者 百瀬しのぶ
★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)
2013年10月から12月までテレビ朝日系列にてドラマ放映されたものを小説化ノベライズ版。
どこの医局にも属さずフリーランスを貫く外科医・大門未知子。
以前いた大学病院の本院に雇われることになる。
医師免許のいらないことは一切「致しません」、難しい手術も「私、失敗しないので」とわが道をゆく未知子。
しかし彼女もまた派閥争いにいやおうなく巻き込まれていく。
ただ患者の命を救う…未知子の願いは届くのか。
ドラマは相変わらず観てませんのでノベライズ版で読みました。
これの1は読んでもあまり面白いとは思えなかった。
未知子のキャラがどっかで読んだようなタカビー女で腕は一流というありきたりな設定に思えたから。
でも…。
すみませんでした。
Ⅱはめっちゃ面白かったです…。
これならドラマ観ても良かったかもと思えるほど。
人気だからこそシーズンⅢまでドラマ化されたんやもんなぁ、なめてたわ。
今回もまた大学病院内で勤務する未知子を描いています。
前回と同じような院長がいて、自らの保身や出世のみ追いかけています。
けれど未知子はわれ関せずで患者をオペし助けていきます。
「私、失敗しないので」は名せりふだけど、流行らないのはなぜ…。
あまり使う機会がないからかな…。
こんなん言ってたらどんだけ自信家やねん!って思われるからな。
今回は若きイケメン医師、近藤や、院長の提灯持ちで頑張ってる海老名とか、なかなか魅力的なキャラがそろってたのが良かったのかもしれん。
以前の大ボスは伊東四朗、今回の大ボスは西田敏行というどちらも演技派が貫禄と内に秘めた黒々しい想いを演じてたみたいね。
それは見ごたえあると思うな。
今回もまた大学病院での教授選挙が中心となって、外科と内科の派閥争いとか、そのためにないがしろにされる患者とか、大学病院を信用できなくなるような事件ばかり起こる。
一番面白かったのは難病の女の子の手術を決行する場面。
教授選を諦めて手術に参加する、ほんとなら教授を狙う野心家の医師たち。
でも教授の椅子を諦めて未知子のオペに参加する。
あれはなかなか感動ものかも、ドラマ観てたら。
結局未知子は自分が断言する通り、失敗をしない。
そこが安心して観ていられる理由だろうな。
葛藤はあるにしてもあまりそういうのは見せずに冷静に淡々と手術する。
最初はなんか医龍でもこんな感じやん…とかって斜めに読んでたけど、ちょっと違う感じやね。
まぁ二番煎じやったとしたらここまで人気ドラマになってシーズンⅢまでは放映されないわな。
シーズンⅢもノベライズ化されているので、本で読むか、もしくはサブスクで観ますわ。
最初は、どっかで見た感じやし…と好きじゃなかったけど、このⅡでは未知子のキャラも確立され、周囲の医師たちのキャラも魅力的に感じられてすごく面白かった。
これはドラマもおすすめかも。
ちとサブスクで探してみます。
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