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「東京大津波」 著者 柘植 久慶

 

★★★☆☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)

 

震度7強の地震が東海地方、そして東南海を襲った。
地震の被害も少なくはなかったが、そのあと太平洋岸を襲った数十メートル級の大津波。
その被害は甚大だった。。。
東京の地下鉄は水没、海岸沿いの東海道新幹線の高架は滑落、東海道線も線路をずたずたにされる。
東京、名古屋、大阪、の大都市を襲う津波の恐怖。
想定外だけでは済まされない恐ろしさをまるで実録かのように描き出す。

 

 

ずっと数十年間の間には来ると予想されている首都圏直下型地震、そして東南海地震が連鎖して起こる。
それに伴い、太平洋沿岸部では数十メートル級の津波が襲う。
東京湾、駿河湾、湾となっている個所はそこに津波が集中、防波堤が第一波により壊されそこに第二波の津波が襲う。

 

東京大津波


平野部の海抜ゼロメートル地点は水没。
そして津波は川をさかのぼり、内陸まで達する。
これが、東京、名古屋、大阪の大都市で起こってしまう。

一応ある家族を中心に日本各地の被害を克明に描くという形。
東京に実家があるが、それぞれ家族はみんな旅行等で各地にちらばっていて、愛知、大阪、高知、名古屋の被害を直に受けることとなる。
 

地震が起きた時、どこにいるか…が明暗を分ける。

なんていうか小説というかシミュレーションだね。
あまり人の感情とか思いとかそういうのを深く掘り下げない。
地震や津波に襲われた人々もパニックさは伝わらず終始冷静に見える。
すべて説明口調で事細かに地域の海抜情報や、津波がこういうルートで襲う等々ナレーションのような感じで話す。
出てくる人全員冷静。家が壊れて今まさに津波に襲われている場合でも冷静…に見える。

 

なのでエンタメ小説として読んではだめです。
こういう時人はこうなる、とかこう感じる、とかは二の次。
あくまで大地震が来たら大津波が来てこうなる…というシミュレーションとして読むのがいいです。
まるで見ているかのような臨場感。
そしておそらくそこに住んでいる人にとってはとても大事な情報が髄所にちりばめられています。
東京のどこそこは海抜何メートルだから沈むとか、津波はこんなふうに襲ってくるとか、読んでおいたほうが絶対いいです。

 

そもそも太平洋沿岸に都市が集中しているし、空港は海を埋め立てて造られているし、海岸沿いを走る国道や、高速、新幹線がある。
そこは大津波が来たらすべて流されます。
また川の下流に資材置き場がある地域。
東京にありますよね。
置いてある大量の大木が津波で流され、地震で生き残った建物や人々を押しつぶしていく。

こういう被害も想定しないといけない。

 

そして何より怖かったのは地下鉄。
大阪も名古屋も東京も地下鉄には大量の海水が流れ込みます。

そもそも地震なんていつくるかわからない。
いきなり地震が起こり、そのあと津波がやってくる。
心構えも何も、毎日通勤通学で地下鉄を使っているなら、そこがまさか水没するなんて思いもしないはず。

どれほど都市が水に弱いか…。
東日本大震災での津波の恐怖はまだ記憶に新しいですよね。
動画がたくさんアップされ、家に津波が襲ってくる様子、逃げ惑う人々の後ろから襲う津波、あれほどの怖い映像を観たことがなかった。
トラウマになるくらい怖かった。

 

この小説が書かれたのは2005年。
東日本大震災は2011年3月11日に発生。
まるで予言したかのような津波の恐怖を描いています。
この小説で書かれている空港へ水が襲ってくる様子は実際に何度もニュースで放映されていた。
それくらいリアルに描かれている。

ただの小説ではないです。
東京や名古屋、大阪に津波が来たらどうなるのか…を予測したもの。
 

東日本大震災は津波の怖さを私たちに教えてくれた。
それは各地で生かされているのだろうかと、不安になったわ。

とりあえず太平洋沿岸にすんでいる人は読んでみてほしい。
名古屋なんて名古屋城まで水がやってくるんだって。
信じられる?
大阪も心斎橋の地下鉄まで水に浸かるんだって。

まさかここまで津波は来ないだろう…という慢心が生死を分ける。
 

小説の中心である家族、彼らもその時どこにいてどのような行動をとったか、によって生死が分かれた。

津波が来たらこんなに怖いんだよ、とわかってる人がいるのに対策は後手後手になるのはどうしてだろう。
著者の柘植さんとか、同じような予言小説を書いてる高嶋哲夫さんとかに聞けばいいねん。
政府が。
どうしたらいいですか?って。
どこが危ないですか?って。

 

あともうひとつ。
特記すべき恐怖がある。

火事場泥棒。
災害にあった家や店を回り貴重品を盗んでまわる輩が必ず出没する。
そして他人の持ち物を強引に奪うやつ、コンビニに対し商品を強奪するやつ。

 

東京大津波2


確か、阪神大震災の時にそういう犯罪を聞いた。
東日本大震災の時も、地震で壊れた地域を歩いてまわる不審な人物の映像をみた。
避難所でトイレに立った女性をレ〇プしたやつもいるらしい。

助け合う人々がいる一方でこういう輩もいる。
悲しいけどこれが事実。

ボランティアのふりして犯罪を犯されたら、一体誰を信じたらいいのかわからなくなる。
心身共に傷ついている人たちに塩を塗り込みとどめをを刺すような真似をする輩。
けれど警察はすぐには機能しない。
かろうじて被災から免れた家々で自警団を作り、パトロールしてまわる地域が小説では描かれている。
これも災害の時には必要なことなんだろうな。
人間を恐れなければならないとはなんて醜いことだろう。

 

こういう小説で描かれていることは絵空事ではなく、本当に起こりかねないとみんなが(特に政府)心にとどめておかなくてはならない。
そのためにもこういう小説ってもっと広く知られてもいいと思うな。

地震も津波も人間も怖い。
けれどその中で他人を必死で助けようとする人たちも少なからずいるということが救い。

 

大地震はいつか来る。
それがいつかわからないけど、常に心構えは必要かと思う。
今はコロナで精いっぱいだけど、豪雨だったり台風だったり自然災害も増えてきている。
もっともっと災害に対する意識を高める必要がある時代なんだと思う。
定期的にテレビで防災に対する番組を放送するとか。
難しいのはここは海抜ゼロメートル地域ですよ、と言われても簡単に引っ越せるわけでもないってこと。
ずっと住んでたり、家を買った人たちは一体どうすりゃいいのよ…と思うだろうな。。

地震が来たら津波を想定すること、地下鉄からは避難、常に自分の生活圏内の避難場所を確認しておく。
家族との連絡方法、集合場所も決めておく。
防災グッズを手の届く場所に設置しておく。
もうこれくらいしかやれることはないのかな。。

 

あ、あとひとつめっちゃ気になったことが。

小説の中でラジオをラディオと表現してる。
その文字を見るたびに、私の頭の中で徳永英明さんが美しい声で歌い続ける。。。。。
壊れかけのレディオ~♪

てことで感想を終わります。
終わり方ですべてだいなし!!!!

 


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