「祝もものき事務所2」 著者 茅田砂胡
★★★☆☆ (個人評価 ★多めならおすすめ)
やる気の全くない調査事務所所長、百之喜の元に来た依頼。
それは、自分が助けた(たぶん)相手が無事かどうか調べてほしいとのことだった。
倒れた糖尿病患者にインシュリンを打とうとした人を見ておかしいと感じ、思わずそれを阻止したのだという。
それが不安で本当に彼は助かったのかどうか調べてほしいらしい。
簡単な依頼だと喜んだ百之喜は優秀な秘書の働きでその糖尿病患者を探しだしたのだが、その彼はどうやら命を狙われているようで…。
シリーズ二作目。
二作目でもやっぱり所長の百之喜はあまり活躍していない、、ように見える。
とにかく秘書が優秀で彼女のおかげで事件調査がさくさく進んでいく。
人柄は良さそうだけど、まだ彼がどうしてここまで周囲の人間に助けてもらえるのか…の魅力がそこまで感じられないなぁ。
そのうちわかるんだろうけど。
今回は、自分が助けたはずの人が本当に助かっているかどうか調べてほしいという依頼。
昔糖尿病の猫を飼っていた関係で、倒れた糖尿病患者に対して多量のインシュリンを打とうとしている人を見過ごせなかったらしい。
それを止めたことが果たして本当に良かったのかどうか不安で、彼が助かっているかどうか気になって仕方ないという。
確かに自分の生半可な知識で本当に大丈夫かどうか、自信持てないよなぁ。
とっさに判断して注射を止めたというのがもう怖いわ。
私なら絶対無理。見てるだけだろうな。。
優秀な秘書のおかげですぐその患者は探し出せたんだけど、どうやら彼は命を狙われているらしいとわかる。
平凡そうな彼を殺したがるのは一体誰なのか…ということなんだけど。。
遺産がらみのお話なんだけど、あまりにすごすぎてちょっと話についていけない感が。。
あっちもこっちもお金持ち…というね。
多額の遺産が入るというのに、自分で稼いでいるからいらない…とか。
いやいやいやあまりに庶民とかけ離れているでしょ。
ちょっとついていくのに苦労したわ。
あまりに共感できなすぎて。
大金持ちの一家に嫁いだ女性の話が出てくる。
ブランド物を身につけろと、買い与えてくれる。
一週間に一度はエステ、美容室。
アクセサリーから洋服まで買い放題。
その大金持ちの旦那はイケメン、高身長、エリート、優しい。
1mmの不満もないだろうと思う結婚相手だったが離婚したという。
自分の好きなものを身につけさせてもらえない、つまりは本当に愛しているわけではなくただただ所有物として見られているだけだったと。
妻の気持ちなど考えもせず、自分の常識を押し付けてくるイケメン旦那。
結局女性はそんな周囲からみたら理想的な旦那と離婚してしまう。
んん~。そんな目にあったことないからわからんけど、やっぱり嫌になるんだろうか。
私は自分のセンスに自信がないから旦那が言うとおりにするのが苦痛ではないとは思う。
どうだろなぁ。。全然かまわない気もするし、自由がないような気もするし。
家事もお手伝いさんがいるから何もしなくていい。
……理想の結婚なような気もしなくもない…。
わからんけど。一生そんな相手と過ごすことを思えば…いやいやでも愛情なんてどうせ冷めるしお金はあったほうがいいし、、と私だったらという妄想を繰り広げてしまったわ。
このイケメン金持ちと離婚した女性と、命を狙われている男性は恋人同士。
他にもいろんな人々が出てくるんだけどどの人も個性的で良い人が多い。
嫌な人と良い人とがはっきり分かれている小説。
どの人もお金に困っていない…。
いや、命を狙ってる側はお金に困っているんだけどね。
これだけ持ってるし、自分で稼ぐから何億もの遺産はいらないわ~といえる人が果たしてどのくらいいるのか…といえばほぼいないんじゃないかとは思うけどね。
お金持ちだってもっとお金欲しいでしょ。
いらないの?いらないのかな?いるよね?
お金持ちになったことがないので理解不能な領域。
私なら多少やっかいな親戚がいたとしてもほしい!!
誰かお金ください!遠慮なく遺産送ってください!
このシリーズの一巻もそうだったけど、意外な人物が犯人。
いやそうでもないかな?わかりやすいかな?(どっちやねん)
推理小説とは言えないかもしれないけど、一応ミスリードもあるし、悪い人たちはきちんと悪い人たちだと判明するしで、気持ちの良い決着がつく。
読んでいて楽しい。
まぁ遺産がどうのこうのとか、そないみんな金持ちなんかい!!とか、あまり一般人には理解できないパターンではあるけど夢がある…と思う。
途中で、ふつーの女の子が出てくる。
まぁ嫌な女の子として出てくるんだけど。
この子は彼氏がお金持ちだと思って付き合ってる。
遺産が入るから、お金あるから楽できると思って結婚したがってる。
それは周囲にバレバレなくらいあからさま。
わかってないのは、狙われているお人よしのお坊ちゃま彼氏ただ一人。
でもそっちの女の子の方が共感できたわ、なんなら。
私がそっち側やからね。
ほかの登場人物はあまりに良い人やし、お金に執着してないし、で共感できんかった。
共感できるできないはともかく人物に魅力があるので読み進みやすいし、良い人は良い人だし(当たり前)読んだあとのすっきり感が気持ち良かった。
茅田砂胡さんの小説は面白い。
私の好みに合ってる。
好き嫌い別れるかもしれんけど、軽いノリの推理小説を読みたい方におすすめ。
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