未成年だからと言って裁かれないのはあかんわ。
そりゃ更生の余地はあるとは思うけども。
被害者の気持ち考えたらさ。
もう少し罪は罪として重い刑があっても良いと思うねん。
その罪にもよるとは思うけど。
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映画「さまよう刃」 2009年日本映画112分

 

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

 

監督 益子昌一
出演者 寺尾聰 竹野内豊 伊東四朗 長谷川初範 

 

中学生の娘を強姦され薬で殺された父親は、犯人である未成年者二人に自らの手で復讐しようとする。
共犯者の密告から二人の名前等を知り、一人を殺害。
隠れ潜んでいるもう一人を執拗に追い復讐を遂げようとするが。

 

 

なんかしょっぱなからのめり込んで観たわ。
セリフが少なく、場面とか表情とか動作とかで感情を現していて余計に胸の内に秘めた感情がひしひしと伝わってくる。
どの場面も極力セリフは少なく、特に復讐しようとする父親役にはほとんどセリフがない。
一番長く語るのは、警察に送った手紙の独白のみ。
犯人を追う刑事にもやっぱりセリフが少ない。
唯一居酒屋で、自らの胸の内を語る若い刑事のシーンくらいかな。
そこがめちゃくちゃ良かった。
だらだらだらだら犯人の気持ちだとかさ、未成年犯罪についてとかさ、罪と罰とかさ、そういうのを語る刑事がいないのが最高やった。
 

もうね伊東四朗さんがめちゃくちゃイイ!!!
一番最初、被害者のシーンで竹之内豊に「君は家族がいるのか?」と聞くシーンだけで、ああ、犯人を憎んでるんだなとわかったもん。
父親の気持ちはおそらく彼はすごく理解しているんだと思う。
でも彼は司法制度を誠実に守る。
刑事だからね。
 

もし私が同じように一人娘を残虐に殺されたらやっぱり犯人に復讐したいと思う。
特に相手が未成年ゆえに、名前も出されない居場所も公表されない、たった数年で更生と称して世間に出てくると考えたらたまらない。
人生を断ち切られた娘に代わって、相手の人生も断ち切ってやると考えると思うわ。
ただ、殺すことはきっと間違ってるんやろな。
相手と同じ位置に自分を立たせるってことを、娘が望むとは思わない。
相手にも家族がいて、その家族が自分に復讐したいと考えるかもしれん。
てことは仇討の連鎖になるわな。

 

さまよう刃 映画
 

そう理性的にわかってはいても…。
やっぱり耐えられないやろなぁ。
自分の娘は死んで、相手はのうのうと生きてて笑ったり美味しいもの食べたりしてるなんて。
 

未成年は罪に問わない…を見直す必要があるんちゃうやろか。
小学生なら更生も考えればいいやろけど、中学生以上、うーん高校生以上は大人とみなしてもええんちゃうやろか。
司法制度ってのはあまり被害者の助けにはなってないね。
 

原作は前に読んでいたのでラストについては知ってた。
それでも映画に見入ってしまった。
押しつけがましくはなく、それぞれに未成年犯罪について考えてね…みたいな映画。
まぁ殺人はどんな理由があろうとあかんわ、というテーマはあったとは思うけど、貴方ならどうする?みたいな観るものに問いかける映画やった。
 

あのあと、あの未成年犯罪者は反省するのかとか、どういう判決が下るのかとか全部わからないまま終わる。
そこらへんも良かったな。
原作読んだときは後味めっちゃ悪かったんやけど、映画はさほどでもなかった。ああ、これで良かったんかも…とすら思えた。
不思議やねぇ。
なかなかおすすめ映画でした。

 

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