「孤高のメス 第1巻―外科医当麻鉄彦」
著者 大鐘 稔彦
★★★★★(個人評価 ★多めならおすすめ)
全6巻の一巻目。
当麻鉄彦は大学病院を出て医療の地域格差をなくすため地方の総合病院勤務を目指す。
国内外で研鑽を積み天才外科医として琵琶湖北部の民間病院にて難手術に挑む。
輸血拒否の「エホバの証人」の患者をその天才的手腕にて救うのみならず、その診断の確かさ
また的確な手術方法で多くの患者の命を救う。
しかしその手腕が理由で同じ外科医長である野本ににらまれる事となってしまう。
白い巨塔+医龍+ブラックジャックって感じ。
すごい詳細な手術描写に、病状、治療方法などやはり著者が本当の外科医だけはあると思う。
医療用語がたくさん出てくるのでわかりずらいところもあるけど、そこらへん無視しても全然問題ないくらいのめり込める。
大体琵琶湖って時点で親近感。
著者は京大を出てるらしいし、滋賀の医療事情についても詳しいんだと思う。
これ…あの病院ちゃうの…って思い当たること多し。
しかしこれ読むと医者にかかるのが怖くなるな。
医者の腕ひとつに命を預けるんだもんな。
何を言われても医者の言葉って絶対正しいと思ってしまうし。
例え間違った診療をされようと患者の方は気づきもしないだろうし。
「手術してもだめでした」って言われたらそうですかって普通言うよね。
しかもこれ限りなく事実に近いノンフィクションらしいし。怖い~。
医龍のように大学の教授の地位をめぐってどうのこうのはないけど、大学病院と地方の病院の上下関係とか似たような話も出てくる。
しっかしいくらお金積まれようとも医者だけはなりたくないな。
人の命を預かるなんて怖くてとってもできないよ。
頭良くなくて良かったわ~。
下手に頭良かったら医者になろうなんて思ってたかも~。
危ない危ない。あ~良かったあほで。
……。
読んでるとあ~こんなお医者さんに診てほしいな…と思う。
お医者さんにも色々いるもんね。
人間なんだもの。
医療小説としてはほんっとに面白いと思う。
超おすすめ!
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名作です!!