渡り歩く病院。評判の良い病院は半年待ち。

 

心療内科には二つの診療体制がある。

一般外来制と完全予約制の二つ。

どちらにもメリットとデメリットがある。

一般外来は待ち時間は長いが、当日診療してくれる。

しかし初診でも五分から十分程度という短い時間。

その分多くの患者さんを診察するといった体制。

 

それに対し完全予約制は早くても二週間、

人気のある病院は半年待ちという状況だが、

初回の診察は一時間程度とってじっくり話を聞いてくれる。

患者としては、すぐに診てもらって、

ゆっくり話を聞いてほしいのが理想。

しかし実際にはそんな病院は見つからなかった。

病院経営上、

そのやり方では難しいというのはよく考えれば分かることだった。

 

まず私がしたのは、

予約制のところにはまず電話して診察の予約を確保。

それを待っている間に、

手あたり次第、一般外来の病院を受診するというものだった。

とにかく自分と相性の良い先生を見つけるには、

実際に診察を受けてみるしかなかったからだ。

特に心の病気に関しては、ここは一番大事なポイントだと思った。

自分が信頼できる先生と一緒でないと恐ろしい心の病気とは戦えない。

 

いくつの病院を渡り歩いただろう。

 

ほとんどの病院はどこも同じ対応だった。

薬中心の治療と短時間の問診。

患者さんの病気の程度にもよるだろうが、

私には一般外来の病院は向いていなかった。

診察室に入って、

 

どうありますか?

睡眠はどうですか?

眠れていますか? 

薬をだしておきますので、また来週来てください。

 

この繰り返し。

薬物治療も大事なのは承知しており、

薬の力で治る方も実際いるのだろう。

しかし私には、やはり話をじっくりと聞いてくれる先生が必要だった。

 

待ちに待った予約制の病院にも足を運んだ。

最初の病院は各地で講演も行うような高名な先生だったので期待していた。

しかし話は聞いてくれるものの、

なぜか事務的、高圧的、無関心という印象で正直怖かった。

話している途中で、もう帰りたいと思った。

この先生には二度と会いたくないと思った、

予約制だから、高名だから良いというわけでもなかった。

半年待ちの病院は、正直待てなかった。

 

→次回に続く…

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