クリストファー・ノーランの作品が自分のアートに対する考え方に与えた影響は大きい。
私は映画芸術と音楽芸術について、作品を協働作業によって制作するという点でよく似た形成過程を持っていると思っている。
この協働作業に参加するアーティストたち(作者、制作スタッフ、キャスト等)はそれぞれが独自の美意識を持ち、自身が信じる方向へ作品が発展することに全力を注ぐ。
この独立した個々のアートが集合し、融合を経て、やがて完成に向かってひとつの大きな制作物が完成していく。
素晴らしい作品に共通しているのが、この融合が常に優れたリーダーシップやチームワークの下で一貫性を保っているのと同時に多面的であるということだ。
参加した個々のアーティストの世界の広がりはあくまでも個人的であり個人の内側で完結していくのと同時に、集団の構成員がそれぞれお互いの価値観や作品の素晴らしさを認め合い、共存する方法を模索しながら最終的にはトータルコーディネイトされた世界を「美しさを軸に」確立していく、ということだ。
クリストファー・ノーランの作品で私は何度もそれを体感し、感動するとともに明るい希望を得ている。
"Interstellar"
この作品は自分の想像を遥かに超えた宇宙と愛の話であり、人間にとって永遠のテーマについての物語だと思う。

