「楳図かずお大美術展」へ行く | 原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba

「楳図かずお大美術展」へ行く

六本木ヒルズ森美術館で開催されている

「楳図かずお大美術展」へ行ってまいりました。

 

「楳図かずお大美術展」公式サイト

 

展示の中心となっているのは

あの名作「わたしは真悟」!!

 

とりあえず電子書籍で読み返しました。

 

 

この作品は、神とは?意識とは?

という哲学的なテーマを問いかける異色作。
(楳図かずお先生の作品は全て異色ですが・・・)

 

とある工場に導入された産業用ロボットが学習し、

やがて自我が芽生え、

引き裂かれてた親として慕う

人間の子供を探す旅に出る。

 

人間の悪意をエネルギーに

世界中の「意識」と繋がって

神を超えた超自我の存在へと進化し・・・、

という凄まじいストーリーです。

 

今から40年も前の作品で、

インターネットもない時代なのに

【世界中の意識と繋がる】という発想!

 

AIが意識を持って

人間どころか神をも超えていく

というストーリーには、

人間の存在、命、

魂レベルでの意識というものを考えさせられ、

また21世紀の未来は

決して明るいだけではないことを予感させました。

 

その続編ともいうべき作品が、
アクリル絵画による101点の連作という方式で

1枚ずつ展示されていました。

 

楳図かずお作品が額縁に入れられると、

あっという間に最強、いや、最恐のアートです!

 

眺めていて気づいたのは、

ちゃんと影があることです。



登場人物一人一人にちゃんと影が描かれていて

ふと闇に吸い込まれていきそうな不安を感じさせます。

 

楳図かずおさんが「恐怖まんが」というジャンルを

作り出したそうなのですが、

その底知れぬ恐怖を演出しているのが、

実は影にあるのかも知れませんね。

 

撮影OKのパネルもありました。

 

 
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やはり、絵の緻密さと色遣いに

どこか不安にさせられます・・・。

 


そして、森美術館といったら、

展示とコラボのカフェが名物ですね。

 

 

人気は「漂流教室カレー」。

 

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砂漠をイメージしたカレールーに

タイムスリップした小学校と、

主人公たちのランドセル。
殺伐とした光景が泣かせますね。


私が一番好きな作品「洗礼」からは、

脳みそパフェ!!

 

 

こちらは、元大女優の母親が

小学生の娘が成長した暁に脳みそを移植し、

人生をやり直そうとするサイコサスペンス!

 

衝撃の結末に眠れなくなりました。

 

 
リボンがついているところが素敵!
 
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味はどれも美味しいはずなんですが、

怖さが先立って覚えてません・・・。