「運命」は「ジャジャジャジャーン」とドアを叩く前に…
上野公園で夢が叶いました!
指揮者を夫に持ち、
まもなく10周年を迎えようとしている私。
「指揮者と大統領と野球の監督は一度やったら止められない」
と言われているほどの快感を得られる職業だそうですが、
いつか夫を差し置いて指揮棒を振ってみたいという
密かな野望がありました。
(写真は上野の西郷どん)
なんと、上野公園で行われている「東京春音楽祭」の野外コンサートで、
誰でも指揮者にチャレンジできるチャンスがあるというのです!
鼻息荒く乗り込んで行きました。
列にはちびっ子からおじいちゃんまで並び、次々チャレンジ。
私もさりげなさを装って列に加わりました。
そして、演奏したのがベートーヴェンの交響曲第5番「運命」(の出だし)。
実はこの曲、有名な「ジャジャジャジャーン」で始まるのですが、楽譜を見ると音を鳴らす前に「8分休符」が付いているのです。
まだ何も鳴らしてないのに休むとは、これ如何に??
つまり、「ン」と溜めてから音を出すのです。
この溜めがあることによって爆発的な力強さが生まれ、
ベートーヴェンの天才ぶりが分かる曲になったと聞いたことがありました。
以来、「ンジャジャジャジャーン」の感覚が知りたくて知りたくて
たまりませんでした。
音楽だけでなくアナウンスでも「溜め」を作る時があるのです。
今日、指揮棒を振ったらそこのところ開眼理解するかもしれません。
「せーの!」
で指揮棒を振り下ろすと、
ちょっと遅れて地響きのような音が鳴りました。
このちょっと遅れた時間差が「ン」かな?
結局よく分かりませんでした(泣)
そんなに簡単に理解できるような浅いものではないということだけは
よく分かりました。
写真を撮ってくれたおじさんが
「あんた動きが激しすぎて、うまく撮れなかったよ」と言ってました…。