人間ドック学会で講演させていただきました。
先日、日本人間ドック学会の市民公開講座で、
私の大腸がんの早期発見・治療について講演をさせていただきました。
題して、「番組収録で見つかった大腸がん」です。
約300名ものお客様の前でお話しするということで、
少しでもわかりやすく『お伝えしたいと
頑張って初めてパワーポイント駆使してスライドを作ってみました。
何度もこのブログでも書いていますが、
大腸がんを発見したきっかけは、
テレビ朝日「スーパーモーニング」の取材で受けた『PET検診』でした。
それまで大腸がんについての知識もないし、
周りに経験者もいなかったため、
なんだかよくわからないまま発見・治療をしたときのこと、
その後襲ってくる再発や生活への不安など、
包み隠さずお話しいたしました。
その後は、他の講演者の皆さんとディスカッションです。
テーマは、「がん検診を知ろう」。
がん検診のメリット・デメリット、
どんな検診をいつ受けるのが最も効果的なのかなどを話し合いました。
このディスカッションは実に興味深いものとなりました。
「検診で陽性(がん)と言われたのに、
その後精密検査を受けたら陰性だった」
または、その逆で
「陰性と言われたのに陽性だった」
という現象が起きるのはなぜか?
という分かりにくい検診の『信憑性』について、
社会学者、ジャーナリスト、医師という多彩な分野のパネラーが
それぞれの見識や経験を語ってくださったのですが、
「過剰診断」「偽陰性・偽陽性」「バイアス」などなじみのない言葉も登場し、
発見がたくさんありました。
分かりにくい『検診の輪郭』を
とらえることが出来たような気がします。
また、患者さんの体験談や疑問の声も紹介され、
「検診前後の医者の説明がよく理解できなかった」
というテーマについても意見を交わしました。
私は、大腸がんの早期発見・治療を公表して、
検診の啓蒙活動をしている身なので、
たくさんの方からがんや検診について相談を受けることがあります。
たくさんの方からがんや検診について相談を受けることがあります。
最近多いのは、
「がんと闘うべきではないという近藤誠さんの見解をどう思うか」
という質問です。
私は医師ではないので、
その方たちにどうすべきかを指示できる立場にはありません。
ですが、この日のディスカッションでもあらためて思ったことは、
ですが、この日のディスカッションでもあらためて思ったことは、
正しい知識、
しかも最新の知識が知られていない!
ということです。
だって、私自身初めて聞くこともあったのですから。
となると、やはり自分の身を守るのは自分しかいません。
「お医者さんに任せていれば大丈夫」と安心したり、
検診・治療なんてしなくても大丈夫という言葉を『都合よく』信じたりすることは
万が一の時に適切な判断ができず、
手遅れになることに繋がるかもしれません。
検診についても、病気についても、
相談できる『かかりつけ医』を持つことが大事になってくると思います。
また、検診・診察をする医療関係者の皆様には、
患者にはさらなる根気強い説明をお願いするばかりです。