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『大腸がんを防ぐ』方法

がんを食い止める方法はあります。
それは「検診」です!

俳優の今井雅之さんが、
大腸がんで亡くなりました。
「舞台に復帰したい」というあれほどの強い意志なら
もしかしてと奇跡を願っていました。
とても残念です。
ほんとうに悲しい。


度々訴えておりますが、
私は早期大腸がんを経験した立場から、
何度でも言いたい!

『がんは検診で見つける病気です!!』

がんは突然どこからか感染するわけではありません。
何年もかけてジワジワと体を蝕みます。
自覚症状がないまま何年もかけて。
そして、とうとう痛みや出血などの症状が表に出るときには、
もう手遅れとなっていることが多い病気です。

それを食い止められるのが、
「検診」による早期発見なのです。

今井さんは筋トレなどで肉体を鍛えることはされていたのですが、
これまで一度も検診を受けたことはなかったそうです。

ですが、肉体を鍛えることと、
内臓の健康維持はまったく別次元だとドクターは言います。


私自身偉そうなことは言えず、
たまたまテレビの取材でがん検診を受け、
発見されました。

でも、実はその3年ほど前から
便に血が混じる症状が現れたにも関わらず、
「きっと痔だ」「まだ30代半ばでがんのわけがない」
と甘く考えていました。
忙しいし恥ずかしいから、
痛みが出たら痔の外来を受けよう、
そんな程度に…。

テレビの取材で受けた血液検査の腫瘍マーカーに異常値が出ても、
内視鏡検査の予約がなかなか取れないのを理由に先延ばし。

そうして放っておいた間に
がん細胞は確実に私の体に根を張っていきました。

「最近ちょっと顔色が悪いな~」と思ったら、
すぐに下血したのです。

それでもまだ早期発見だったので、
内視鏡手術で簡単に取れましたし、
大腸がんは他のがんと比べて予後(治療後)が良く、
抗がん剤も放射線治療も必要ありませんでした。

仕事にもすぐに復帰でき、
日常生活も問題ありません。


今井さんの訃報を受けて、
検診の専門家のドクターからこんなお話を伺いました。

『日本人の大腸がん死亡が米国とほぼ同数
(男性では米国を上回る)なんて異常です。

日本の人口は米国の4割に満たないのに。』

このWHO発表のグラフでわかる通り、
ここ30年の日本人の死亡者数の右肩上がりが恐ろしい!

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また、日本人の罹患者数が増加している主な要因の一つに、
食生活の欧米化と指摘されて久しいですが、
米国は死亡者数が減少しているのに
日本人が増えているのは、
やはり検診の受診率の差だと分析されています。

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大腸がん検診は、
40歳代からの受診が厚労省に推奨されています。

一次検診は、「便潜血検査」という検便です。
痛くもないし、料金は無料から数百円程度。
(無料クーポンを配布している自治体も多い)

一次で陽性反応が出たら、
必ず次のステップの二次=精密検査を受けましょう。

内視鏡検査ですが、健康保険が効き、
料金は約7,000~約1万5,000円が平均的な金額といわれています。

大腸がんは、最初に小さな良性ポリープができ、
時間の経過とともに悪性=がんへと変化していくケースが
ほとんどだそうです。

つまり、良性のうちに取ってしまえばよいのです。

私はそれを知らず、
内視鏡検査を受けずにいて、下血までしてしまいました。

みなさんには、「検診」でがんの芽(良性ポリープ)を
早く摘み取ることができると
覚えていただけたらと願います。

こちらは、NPO法人「ブレイブサークル」
大腸がん撲滅キャンペーンのサイトです。
私もサポーターを務めさせていただいております。
ぜひご参考に。



頭の中に、今日はずっと今井さんの言葉がぐるぐる回っています。

「生きることがこんなに辛いとは」

辛いのは、激しい痛みよりも
生きることだなんて…。
どんなに苦しかったことでしょう。

最期まで闘った今井さんのご冥福を心よりお祈りいたします。