久能靖が語る激動の昭和シリーズ第二弾「あさま山荘事件の真実~『あの総括』を総括する」開催!
ゲストに元連合赤軍メンバーの植垣康博氏をお迎えして
白熱の3時間(1時間オーバー)!
42年前、日本テレビアナウンサーとして現場から
9時間もの生中継を実況し続けた久能靖さんの映像で
事件を振り返りながら、
当時の報道の仕方にも注目しました。
また、昨年取材した現在のあさま山荘の姿がこちら。
二つ存在する鉄球の謎など、40年を経た最新情報が盛りだくさん。
実際にクレーン車を操作した長野・白田組の白田弘行さんからは、
そして、植垣さんの当事者としてのお話は生々しく、
「出所して、こうして皆さんに語るのが、
あの時亡くなった仲間のためにも自分の務めだと思っています」
と率直に考えを聞かせてくれました。
あの山岳アジトで12人をリンチにかけ殺した「総括」については。
・「『総括』については、
【党建設のため】と言われると、思考停止ですよね。」
・「殺した仲間の遺体を掘り起こし、
警察に見つからないもっといい場所へ埋め変えました。
正気でしたよ。みんな。」
・「総括される方も、逃げるとか辞めたいなんて望んでいない。
とにかく早く総括して革命を戦える戦士にならねばと思ってました。」
こうして、29人いた連合赤軍メンバーは、
リンチ死で12人が亡くなりました。
「総括」を命じ絶対的な存在だったリーダーの森 恒夫、
永田洋子も逮捕され、
植垣さんも、1972年2月19日に軽井沢駅で逮捕されました。
最後に残った5人のメンバーが、その直後あさま山荘に侵入したのです。
あまりに事件の核心に迫った話、
そして、今の時代からは想像もできないほどの信念。
26年ぶりに出所した植垣さんの目に映る現在の日本は・・・。
植垣さんは、出所後に久能靖さんとリンチ遺体遺棄現場の
巡礼に向かったそうです。
事前に見ていたドキュメンタリー番組に登場する植垣さんは、
飄々と率直に当時の話を語る方なので、
「本当に反省しているのか」「チャラチャラと人前に出てきて」などと
否定的にみられることも少なくありません。
(実際、現在静岡で経営する「スナックバロン」で、
酔っぱらい客にそう絡まれる場面をTVで観ました)
そんな植垣さんにお会いして分かったこと二つがあります。
一つは、植垣さんは謝罪や後悔の言葉を口にいないこと。
理由を尋ねたら、「そんなに簡単に謝ったりしたら、
死んでいった仲間に申し訳ない。
そんなにコロコロ意思を変えられるような軽い気持ちで殺されたのかと。
だから私は絶対口にしない。」
これが、嫉妬や恨みによる一時のの感情に任せた殺人と、
信念によって行われた殺人の違いなのかと感じました。
もう一つは、決して誰とも目を合わせないということ。
もちろん私とも合わせてはもらえませんでした。
あの時代、あれほど仲間と強く結びついた時を過ごした方が、
今、現代に生きる私たちとは何か線を引いているように思えました。
これが彼の十字架なのかとお会いして感じました。
そして、植垣さんの苦悩する姿を皆さんにも知ってもらって、
一人一人が何かを感じて欲しいと願います。
今回は会場のお客さまもユニークで、
植垣さんが新左翼ならば、新右翼「一水会」元代表の鈴木邦男さん、
ジャーナリストの下村健一さん、各マスコミ関係者、
アナウンサーを目指す学生たち。
連合赤軍をテーマに描いた漫画「レッド」連載中の山本直樹先生、
同じく漫画家細野不二彦先生など、
現在は皇室ジャーナリストの久能靖さんは、
宮家の方までお声を掛けられて…。
とにかく、濃密な時間を共に過ごさせていただきました。
久能さんがまとめにおっしゃった言葉が胸にしみました。
「私ももう78歳です。
あの頃のことを覚えている人は少なくなってきています。
決して風化させてはいけない、あの時何があったのか、
当事者だけが語れる証言を、
今のうちに次の世代へ伝え遺していかねばと思います。」
このイベントが、皆さんにとって
何かを考えるきっかけになればと思います。
お越しいただいた皆さま、ご協力くださった皆さま、
詳しい内容は後日記事にしてUPしますね。