猫に憧れたり、犬になったり | 原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba

猫に憧れたり、犬になったり

夏のことですが、
劇団四季のミュージカルを2本観ました!

まず、「人間になりたがった猫」。

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原作はロイド•アリグザンダー。

猫のライオネルは『罰』として、
魔法で人間に姿を変えられてしまいます。

そして、町に出かけてみると、
素敵な仲間と出会えたり、
恋をしたり、
大切な人を助けたり…。

ニャンとも夢のある冒険が繰り広げられるのです。


実は、子供の頃から
「猫になりたがった人間」の私としては、
この作品はタイトルにひかれ手にしていましたネコ

四季ミュージカルを観るのは初めてだったのですが、
主人公の動きがほんとに猫そっくり!

同じく猫の目に映る人間社会が描かれる作品には
おなじみ「キャッツ」がありますが、
また違う味わいがあります。


そして、大人気ミュージル「WICKED」爆弾

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もう何度も観るほど大好きな作品ラブラブ

ご存知、名作「オズの魔法使い」の『その後』ならぬ、
『その前』を描いたストーリーです。

フランク•ボームが作品を発表してから、
およそ100年の時を経て現代の作家グレゴリー•マグワイアによって、
オズの国の謎が解き明かされるという設定が最高です。

なぜ「善い魔女」と「悪い魔女」がいるのか!?

なぜ悪い魔女の肌は緑色なのか!?

なぜ猿の背中に羽が生えているのか!?

脳みそのないかかし、
ブリキの木こり、
勇気のないライオンといった
不思議な生き物たちは…

そんな彼らの謎に「悪い魔女の視点」から迫ります。

ジュディ•ガーランド主演映画「オズの魔法使い」で
原作の素晴らしさを堪能したり、
今年公開された映画「オズ はじまりの戦い」で、
さらにオズの国の歴史を遡ると、楽しみが2倍、3倍返しになること間違いなし!


さて、なぜこの作品にこんなに思い入れがあるかというと、
実は、私、中学三年生の時、
「オズの魔法使い」の英語劇に出演したことがあるのです。

英語が得意な選抜メンバーによるもので、
私の役は、主人公が飼っている犬のトートー。

この黄色いのが私わんわん足あと

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実は私は正式な選抜メンバーではありませんでした。

それなのになぜこの役をやっているのというと、
私の友達がメンバーに選ばれ、
「トートー役が見つからないの。」
と悩んでいるのを聞いて、
学校には一年に一度の文化祭のために行っていた私としては、
(ブラジリアンや岸和田の人の気持ちが分かりますねぇ)
「わたしがやる!」
とすぐさま職員室に乗り込み頼み込んで入れてもらったのです。

英語の先生は、
「でも、セリフ無いのよ。『バウワウ』だけ。」と心配する。

「望むところです。」
(鳴き声も一応英語なのですね)

「それにずっと四つん這いなの。」

「今、『ガラスの仮面』で、
北島マヤが狼の役を演じているんです。
私も負けずにやり切ってみせます!」
(北島マヤがライバル!?)

と、見事トートー役を射止めたのである。

先生がいない時は、
セリフがなく暇な私が演技の指導(笑)

その甲斐あってかどうか、
なんと私たちは都大会2位の成績を収めました。

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それからずっとこの作品が大好き。

好きなセリフは、
やはり最後にドロシーがつぶやく
「There's no place like home.(我が家に勝るものはなし)」。


でも大人になった今、
「オズの魔法使い」という作品を
「WICKED」で見つめ直してみると、
この作品の持つメッセージ性に気づかされます。


年頃の女の子が友情を育んだり
恋のライバルになったりしながら成長するお話の中に、
「人を外見で判断してはいけない」ということが学べます。


ヒロインが追い詰められた時、
誰も彼女の訴えに耳を傾けません。

彼女の姿は醜いから。

さらにこんな言葉が彼女に突きつけられます。

「私の世界では、
みんなが信じたことが『歴史』と呼ばれる」

真実は闇に葬り去られようとしてしまうのです。


これは、魔法の国のおとぎ話ではなく、
現実世界への強いメッセージなのだと受け止めました。

物事は様々な角度から見てみよう
そんなことを教えてくれます。


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