戦場ジャーナリストの存在 | 原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba

戦場ジャーナリストの存在

アウンサンスーチーさんの激動の半生を描いた

映画「The Lady」を観ました。


原元美紀 オフィシャルブログ 「原元美紀のミキペディア」 Powered by Ameba-映画「The Lady」

15年も軟禁されていたスーチーさんの境遇は

これまで隔絶されていたために詳しく知ることができませんでしたが、

2010年に解放され、今ようやく内側から語られ始めています。


映画ということで、映像で再現された場面がどれもリアルで、

ニュース映像を見ているようでした。



主演のミシェル・ヨーさんはとにかくスーチーさんに生き写し。

特にビルマ語での演説の場面は素晴らしかったです。


また、スーチーさんが軟禁されていた自宅も、

取材制限がある中、

リュック・ベッソン監督がグーグルアースを使って縮尺を調べ、

リアルに再現したということです。



ミャンマーでは、長年続く軍事独裁政権に苦しめられた民衆が

各地で民主化を要求するデモを起こしては弾圧されることを

繰り返していました。


そして、2007年の市民・僧侶によるデモの取材で、

日本人ジャーナリストの長井健司さんが取材中命を落とされました。


もちろん自分が命を落とすことで

注目されるのは本意ではないでしょうけれど、

シリア紛争取材で亡くなられた山本美香さんと同じく、

その時の様子が世界中に映像配信され、

ミャンマーの情勢に世界の厳しい目が向けられました。


少しずつだけれど民主化は進み、選挙が行われたり、

民衆の希望の星であったスーチーさんの解放に繋がりました。


この映画には実際のデモの映像などが差し込まれています。


そして、映画の最後に、

「ビデオジャーナリストの協力で映像が得られた」とありました。


『戦場ジャーナリスト』を理解するのに十分な一言でした。


しかし、

「現在も政治犯が投獄され、

ビデオジャーナリストも17名不当に投獄されている」

とも伝えられています。


政治、戦争(紛争)、報道について考えさせられた作品でした。



「The Lady」公式サイト

http://www.theladymovie.jp/