今週末放映!!!わが家の風景と家族の絆が描かれた作品に仕上がりました!
NHK教育テレビ 「となりの子育て」 -マジシャン原大樹の父母-
2月19日(土)21時30分~21時59分
2月25日(金)午前11時~再放送
今日は、聖なるバレンタインデー。朝から白い雪が舞い降り始めました。
熊野では雪はめずらしいので、わが家の愛犬、ちゃっぴいも雪を鼻にのせてワンワン吠えては庭を駆けまわっています。
この冬は雨は非常に少なくて、川の水も干上がり、生活水のすべてを湧き水にたよる山奥村のわが家では、夜間、水道が凍らないように水を出しておきたくてもそれをすると水が底をついてしまいかねない、という状態が続いていました。
だから、雪もありがたい。
ホピの方たちは、雨や雪は先祖の霊だと信じ、ホピのすべての祭りは雨を呼ぶ祭りなのです。
雨が降らない畑は乾燥して土も固くなっています。
わたしはアトピー体質で、超のつく乾燥肌なので、こんなときは畑の水まきよろしく、肌への保湿が欠かせません。
わたしは、アトピーのはしりだった
生まれつき、重度のアトピーだったわたしは、幼いころは毎日が、アトピーとの戦いでした。
朝、起きると、肌からにじみ出た血膿で、肌とシーツがべっとり張りついていて、そうっとシーツをはがしてから起きだすのです。
一日中、襲ってくるかゆみとの戦い。
かいてはいけないと頭ではわかっていても、体が言うことをききません。
狂ったように皮膚をかきこわし、やっと息がつく。
すると、皮膚からは血がにじみ出て、損傷を受けた皮膚が雑菌に感染し、膿んでしまう。
やっと治りかけた薄い皮膚は、つっぱってうまく体が動かせません。
全身が火傷と擦り傷で覆われたような状態。
いつ果てるともわからないアトピー地獄は、体験した人にしかわからないと思います。
わたしが幼かった頃は、まだアトピーの子はめずらしくて、
わたしは大学病院でモルモットのように扱われていました。
大学教授がひきつれてくる医大生の前を、素っ裸で歩かされ、
ピーナツバターや鮭、鯖などのエキスを皮下注射されて反応を調べられたり、
子ども心にも屈辱的な思いで、泣きたいのを必死でこらえていたんです。
でも、一番、つらかったのは母でしょう。
かゆいよお、いたいよお、と泣くわたしと弟の世話を毎日、毎日、ひとりで必死でしていたのは母でした。
母は少女時代、腎臓をわずらい寝たきりの生活をしていたほど体が弱かった。
父もまた病弱な子ども時代を送ったひとでした。
母は、「わたしが腎臓が悪かったから、子どもに辛い思いをさせてしまった」といっていました。
「母乳も飲ませてあげられなかった、それも原因かもしれない」
とも言っていたのを覚えています。
ステロイド、温泉療法、酵素療法<
大学病院での治療法は、注射(幼かったのでなにを投与されたのか分からずじまい)と、お決まりのステロイド軟膏の塗布です。
それ以外にも、温泉療法、酵素療法など母はいろいろと試しては少しでもわたしたちが楽になるようにつとめてくれました。
塩素が入った水道水でわかしたお風呂は、アトピーの肌にはきついものです。
温泉水のほうがずっと肌に優しい。
温泉も酵素も体にがよかったと思いますが、治癒にはむすびつきませんでした。
母はいち早く、洗剤も市販のものを止めて粉石鹸を使っていました。
とにかく頑張っていたと思います。わたしにはとても真似できないほど、あふれる愛情でわたしたちを支え続けてくれました。
チョコレートをやめて野菜を食べ、太陽を浴びて体を動かしなさい
幼稚園、小学生とだんだん成長していくとともに、わたしの肌の状態はよくなっていきましたが、特に汗をかく夏や、肌が乾燥する冬はまだまだつらい状況が続きました。
忘れもしません。
あれは小学四年生の秋だったと思います。
当時、わたしはかぎっ子でした。商売を営む両親が日中、家にいなかったので、学校から帰ると、ランドセルのなかから合鍵を取り出して家に入り、テーブルの上においてある100円玉を握って、近くのお菓子やさんへ直行するのです。
わたしが決まって選ぶお菓子。それはチョコレートでした。
わたしは幼い頃から、甘いものがあまり好きではなくて、アンコが食べられず、甘味どころに入っても、ところてんをすするヘンな子どもでした。
対照的に弟は、甘いものが大好き。
ご飯にピンク色の鯛でんぷをかけて食べている弟を見て、わたしはぞおっとしていたんです。
わたし?わたしはしらすぼしをかけて食べるのが好きでした。
でも、小学生になるとわたしはだんだんチョコレートの魅力にとりつかれていきました。
甘いものって、いつも食べていると、クセになるというか、
甘いものがあるのがあたりまえ、ないとさみしい気分になってしまうのですね。
わたしは、ほぼ、毎日、チョコを買い、その足で大好きな図書館へ向かいます。
わたしは放課後もみんなでドッジボールして遊ぶより、ひとりで本を読むのが好きな子でした。
ポケットに入れたチョコをかじりながら図書館への道を歩いていると、
突然、秋の空から声が降ってきました。
っていうか、そんなふうに記憶しているんですが、
声なき声がこころに響いてきたんです。
そんなにチョコレート食べていていいの?
それってチョコレート中毒じゃない?
があーん!
わたしはチョコをかじるのを止め、立ち止まりました。
小学二年生のときにも、こんな声を聞きました。
かぎっ子のわたしはさみしさをまぎらわすためにテレビを一日、四時間くらいも観ていて、テレビ中毒になっていたんです。
中毒!それが恐ろしくって、私はテレビを観る時間を必死で減らしました。
チョコレート中毒!
自分がなにかに依存しやすい依存症になりやすい人間だということが、幼心にわかっていたんでしょうかねえ。
誰に言われたわけでもないのに、わたしはこの瞬間、
アカン!チョコは一週間に一枚くらいにしよう。
と決めたんです。
すると、また声が響いてきました。
好き嫌いしないで、野菜をいっぱい食べて、お日さまにあたって体を動かしなさい。
かゆくてもかゆみに負けてかきこわしてはダメ
かゆかったら、かゆいところえを少しはずして軽く叩いてなだめなさい。
それから、ひどい場所にはうすーくお薬をつけて。
わたしはこの声なき声の言葉を信じ、人知れず努力しました。
その結果、わたしの症状は飛躍的に改善されていきました。
中学生になる頃には、アトピーの面影はほとんどなくなり、
成人してからも症状は出ませんでした。
ただ、今でも完全に完治したわけではなく、
アレルギー症状なのか、時々、じんましんのように皮膚に発疹やかゆみが起きることもあります。
自然慮法とステロイド
症状がひどいときは、お医者さんに処方していただいたステロイドを薄く入れたハーブクリームを患部に塗り、夜など知らずにかきこわしてしまった時には、市販の傷口に塗る消毒薬を塗って、雑菌感染を押さえます。
日常的に気をつけていることは、やはり食事!
とにかく新鮮な野菜をかなりたくさん摂る。
甘いものと動物性食品はひかえめに。
そして、なにより保湿。
アトピーの傷ついた肌には、刺激の少ないものはあまりないのですが、
自分で作ったヘチマ水や、馬油、ビタミンAオイル、ティートリー入りのクリームなど
自分の体質にあったものを探して使っています。
アトピーは遺伝する、と医者に言われてきましたが、
子どもたちはひとりもわたしのような苦しみを味わうことなく成長しました。
人それぞれ、体質もちがい、アトピーの症状も異なりますから、
なにが効く。なにがダメ。とはいえません。
体の声に耳をすましてください
ただ、体験的にわたしがお伝えしたいのは、
完治するまで努力すること。
子どもができなかったら、親が努力するしかない。
西洋医学、自然療法や自然食、マクロビオテイック、漢方薬、
すべてに偏見も過信も持たずに、
体の声に耳をすましてください。
わたしは、その声に救われてアトピーを直しました。
今日は、そのお祝いにチョコをちょこっとだけいただきます!