■久しぶりにコンクリート道路ですっころぶ。左手やら右足やらすりむいてお風呂がしみるしみる。なんでこけたかと言えば、近所の2歳の男の子と遊んでいて、ちょっと本気で走ろうと思った瞬間足がもつれて、こけたよ。よよよ。いやあ、痛みより近所のオバサン集団に真剣に心配されたのがなにより恥ずかしかった。よよよ。
■私は結婚してからしばらく新宿に住んでいて、お隣さんの顔も知らず10年過ごした。回覧板も回ってくることなくおそらく60世帯ぐらいいたであろう人のなかで挨拶するのはほんの2、3人だった。二年前ここに引っ越してからも、同じスタンスで近所づきあいをしていた。私が今住むところは昔からの住宅街で、私たちの親の世代がほとんどである。世代的に友達になる人はいない。また仕事も忙しく帰宅は12時過ぎ。ほとんどホテル暮らしのような生活であった。
妊娠を機に自宅にいる時間が長くなった。しかし同世代じゃないしな~とゴミだしの時挨拶するぐらい。それは出産後もそうであった。そんなある日、私の父が私に尋ねた。
「なんで、近所づきあいしないんだ?」
それは意外な言葉であった。近所づきあい?んなめんどくさいし、世代も違うし、とごにょごにょする私に父は
「いいぞお、近所づきあい」
と繰り返す。
それからしばらくして、なんとなくその言葉が気になり、ちょっと意図して近所の方に挨拶するようになった。この町内で10年ぶりの赤ちゃんといわれるこだまくんは、瞬く間にみんなにかわいがられる存在になった。私と二人きりになりがちなこだまくんも、ちょっと家の外に出れば、何人かがすぐ外に出てきてくれ、かわるがわる抱いてもらえる。とても親しくするつもりもないが、ずっと家にいて本やネットばかりしている私には生身の人間に5分でも接するだけでものすごいリラックスすることがわかった。もちろん大変おばさん もいるから諸手を挙げてとは言えないが、深く付き合わなくても大切に丁寧に近所づきあいというものを私なりにしていきたいと思う。なんか新しい人間関係ができないかな。で、近所のお孫さんと遊んでたら転んだわけだけど。こだまくんは他のおばさんに抱っこされてたから無事だった。ああ、本当に恥ずかしい。そんな私におばさんたちは「赤チンがいいわよ、赤チン」と繰り返す。まだあるのか、赤チン。
■そんなこだまくんは今日かぼちゃデビュー。甘いからか、もりもり食べる。しかし、かぼちゃって色が濃いから洗濯必至。ひーん、と洗濯しているとびりびりという音が。
「で、チェコも負けたと。」
サッカー雑誌をびりびりにやぶいていた。すんごく遠くにあったのに。ずりはい、はじまりました。
