新隠れ宿Ⅲ~22 | seppukuのブログ

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小百合と真奈美の奉納舞の稽古が、始まった。2人とも小柄だが、舞のセンスはよく、すぐにメリハリのある動きで踊れるようになった。

稲垣も、先輩巫女も、2人の驚異的な学習能力に驚いた。

「いや、2人とも素晴らしい。どこかで舞の経験ありましたか?」

「いえ、見よう見まねです」と小百合。

「実に優雅というか、3日で、ここまで、できるようになるなんて、思いませんでした」

「フフフ、でも、宝剣は、何も囁いてくれません」

「あっ、それは、恋愛みたいなもので、ある日、突然に起こるのですよ」

よく見ると宝剣は、長さや刃文や拵(こしら)えが、微妙に違っている。巫女達も、いつも同じものを使うわけではなくて、その日ごとに自由に刀を替えて

舞っている。