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ちょっと理論的理屈的科学的ではない話しをします。
 
私自身のことについての話しです。

わたしは、高校3年時から「合気道」を始めました。

合気道というもとをしたくてそれを始めたわけではなく、 
「武道・武術」を本格的に学びたく、
空手、少林寺などの、町道場を探していて
たまたま通学路の途中にあった合気道道場に入門しただけのものです。

合気道とは何なのかは全く知っていませんでした。
がそこから、合気道というもの合気というもとに、完全にはまっていくのです。 

たまたまそこの師範が、日本でトップクラスの方で
合気道の開祖の直弟子でもあり、
という方から、直で合気道を学ぶことができました。

その方の稽古の中に「呼吸法」があり、
稽古の時間の約30分間くらいは、
いつもその呼吸法をおこなわされていました。

合気道とは何なのかを知らない私は、
その呼吸法は、合気道の上達に重要で、
その呼吸法で意識する、身体を流れる「気」を操ることが、
イコール、合気道の気。に繋がるものだと勝手に信じて必死に
その呼吸法を毎日のようにおこないました。
 
この身体を流れる気によって、
相手を投げ飛ばすことが出来るようになる、と。

でもまあなかなかその気によって、人を投げるのは難しく、
「技(わざ)」が上手くなることによって、
人を投げたり、押さえ込んだりは、出来るようにはなってきました。

が、その呼吸法は、合気道に生かされるかどうかとは別に、
わたしは、どんどん「気を出せる」ようになってきました。。

しかしその気は、人は投げられない。
目に見えない。
なので、明らかに自分では、気を出せるのだが、
それを他人に証明する手段はありません。
なので、ただ自分で、気が出ている、と分かっている。
ただそれだけの状態です。

それから10年くらい後に、
「太極拳」も習い始めました。別の道場で。
師範も、会員も、皆、日本人。

太極拳は、中国からきた武道です。

それから半年くらい経過したときに、その道場に、
中国人で著明な太極拳の先生が来日され、
1日、この道場に指導に来るとのこと。

その日も、太極拳を学びに行きました。

その太極拳の道場の方々に誰もに、
私は、合気道をやっていて有段者である、などは一切話しをしていませんでした。(隠していたというわけではなく、聞かれていないので、話していないだけ)。

その当日、著明な中国人の太極拳の先生が稽古をしているとき、
もちろん太極拳にも独自の「呼吸法」があるので、
それを皆でおこなっていたときに、
その呼吸法の時間が終わったとたん、
その中国人先生が、通訳者を通じて、
その太極拳入門約6ヶ月の私を指差して
「貴方から、気が出ている!」
と言われました。
自分でも出てると思っているので、
「あ~、分かる人には分かるのだな~」といった程度で
格段なんの驚きもありませんでした。
ただ、私は、気が出せます。。ということです。

(↑理論的理屈的科学的なお話しではないですね・・)。

その後、
合気道もさらにどんどん理解が出来るようになり、
ワザも上達していきましたが、
合気道上達に呼吸法、というものに少し疑問に思うようになり、
調べた結果、
この呼吸法は、中村天風の
クンバハカ心身統一法の呼吸法だったのです。

合気道の技術云々とは、直接は関係がないもので、
おそらく全合気道指導者で、この呼吸法をやらない方が99.9%。
昭和の20年代に、合気道本部道場にてやられていた
稽古法であることが分かりました。そこにいた方のある特定の師範の系列でないとやりません。

この呼吸法自体は、とてもそうとうに身体に良いものです。
(気が出るか出ないかは関係なく)。

が、合気道の技術向上には直線は関係がないものと。
 
ということで、
気は出せるようになったが、
これからの合気道の上達には意味をもたない。

ということと、
合気道を突き詰めていくと、
「合気道」では、ホントの
小で大を制すの、
人を投げることが出来ない!

ということも、分かってきてしまいました。。 

なので、
合気道を辞めました。で
「合気術」の世界に身を移し、
そこから本物の「合気」を研究し続ける旅が始まったのです。

そこから、
約20年くらいして、その合気とういものが見えてきて、
ここ半年間くらいで、さらに相当に合気が分かってきました。
(もちろん、合気の世界は奥深いのでその一部だろうが)。

やっと、合気で、 
小で大を投げれるようになってきた。 

どうやって、そのようなことが出来るのか。

そこには、
目に見えないような気などは関係なく、

人間というものの生理的なものに則ってその理解理屈で、
投げられるのです。

最後は、理論的理屈的科学的なものでした。
 
やっぱりそこかと。

凄いぞ、合気。

・・
よって最近は、
人を、投げたくて投げたくて仕方ありません。。



 
   
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