「相棒」 こうすりゃよくなるのに
だいたいスペシャル版とか話が大きいとき
政府機関絡みの話のときは、たいして面白くない。
そもそもこれ以上ないというくらい典型的なタテ組織の警察で
逮捕権すらなく
誰の管轄下かも曖昧な部署など存在できない。
そんな担当者が政治がらみの話に関与できるわけがない。
もう少し
今の社会的事象を反映した話
トクリュウとか外国人犯罪とかを交えた話
あるいは
典型的な謎解きミステリ―仕立てがいい。
ラストでよく
杉下右京が正面からド正論で犯人を叱責するが
あれもやめた方がいい。
ありきたりな正論を吐くと
途端につまらない人間に見えてしまう。
薄っぺらになる。
何もテレビドラマだからって
正論で収める必要はない。
杉下右京は、特別、優秀なのに出世のラインから外れた人間なのだから
多少、ニヒリスティックな人物造型でいい。
杉下右京がもう少し難解で複雑な性格だったら
俄然、面白くなると思うのだが
製作には、それがわからないか
「シャーロック・ホームズ」が今尚、根強い人気があるのはなぜか
私が初めて読んで驚いたのは
ホームズが相当、屈折した性格で
普通ではない規範の持ち主であることだった。
ホームズを子どもの読み物と思ったら大間違い
ホームズがあまりに偏奇だったから
逆に多くの読者の支持を得たのである。
月並みな勧善懲悪だったら、今のような支持、評価は得ていない。
だからこそ杉下右京に月並みな正論など口にさせるなというのである。
異常に事件の真実にこだわる偏執(パラノイア)の人でいい。
その方が人物としては魅力的だっただろう。
相棒は、反町がいいな
いい感じに肩の力が抜けたキャラクターで
いい味を出している。
寺脇はちとうるさい。
相棒も杉下の能力に敬意を抱き
処世が下手で諸々軋轢を起こす杉下を
陰ながらカバーする存在
ホームズに対するワトソン
そんな人物造型だったら、よりドラマとして深みが出るのに
あとレギュラーでなくてもいい。
ロバート・パーカーのスペンサーシリーズのホークのように
やたら強い援軍がいて
力業が必要なときだけ登場なんてキャラクターがいたら
人気化しただろう。
さらに言えば
警察庁内に杉下に匹敵するような圧倒的に頭脳優秀なエリートがいて
ライバルであり
ときに難事件を共同して解決するとかみたいな
キャラクターを作れば
スピンオフの展開もあっただろうに
ただ日本の役者の能力不足で
そういう特異なキャラを演じきれる人がいない。
西田尚美に収監中のドクターレクターみたいなキャラを演じさせた話があったが
役不足で見るに堪えなかった。
伊武雅刀にモーリアティに模したキャラを演じさせたこともあったが
はまっていなかった。
意外といい役者が少ない。