孤独のランチ
私の昼食は外食で
もう長く一人で行くことにしている。
十数年前から一人で行くようになった。
会社が変わってもそれは変わらない。
最初は他者とうまく関係を結べない人間と
周囲から見られるののではないかと気にしたが
次第に気にならなくなった。
孤独な人間と見られるのが嫌で、無理して連れ立って外に出たこともあったが
よほどウマの合う人間でない限り
話すことなど世間話の域を出ないし
同じレベルで話のできる人も稀なので
結局自分に似つかわしい行動をとるようになった。
内容のない人と無駄話をするくらいなら
食事を早く切り上げて
本屋で近刊を物色する方が
私にとってはよほど有意義な時間である。
元々の本好きもあって、できれば毎日書店をのぞきたい。
となると一人で行動する方が何かと便利なのである。
こういう考え方なので
昼時にいい年をして連れだって歩くサラリーマンをあまり好まない。
それに私が見る限り、出来る人は孤独を苦にしない。
だいたい単独行動が多い。
そして何より一人で動く人は強い。
行動の基本的な決定を単独で下す習慣があるからである。
最近は女性の孤食も多くなった。
ひところは昼に一人にならないように
必死になってランチメイトを探す狂奔を雑誌の記事で読んだことがあったが
次第に奇異に見る視線より、孤独を選ぶ人が増えたのだろう。
群れるばかりが普通ということではない。
一人になって考えを巡らせたい人もいる。
孤食が普通になるのは、独立した個人が増えるという観点から見て
悪いことでないと私は考えている。
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