求心力を身につける方法
Amazonのベストセラーランキングでカーネギーの「人を動かす」が長くランクインしています。
- 人を動かす 新装版/デール カーネギー
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
どんな良書でも長く100位内にとどまることは稀なのに
いつ見てもたいてい入っています。
カーネギーの好著「道は開ける」ではなく
「人を動かす」の方がロングセラーであるというのは
それだけ「人を使うこと」「人を動かす」ことで頭を悩ませている人が多いことの証左でしょうか?
世の中には「人を動かす」立場の人より「人に動かされる」側の人の方が圧倒的多いと思うので
同書に対する需要には限界があると思うのですが
カスタマーレビューを見ると、経営に生かすという視点ではなく
人との向き合い方、人間関係論の本として読まれているのかもしれません。
「求心力」と「人を動かす力」は異なりますが
「人を動かす」根底に「求心力」は欠かせないと思います。
私は二つの会社で求心力のない経営者のそばにありました。
それぞれなぜか「求心力の欠如」に悩むところはなかったようですが
見るところ経営がうまくいかなかったのは、
求心力の欠如に起因する部分が大きいと私は見ていました。
求心力とは人のモチベーション・エンジンを喚起する能力ではないかと思います。
そしてモチベーション・エンジンで、主たるものはやはり個人の利益に資することだと思います。
少し身もふたもない話になりますが、
自己の利益に関係なく動く崇高な精神の持ち主は稀でしょうし
人間理解の基本は「人は自身の打算と保身で動く」という醒めた人間観を基本とするものだと思います。
ここを抑えていないと人はついてこないということになるのではないでしょうか?
私は現実的な人間なので
あまり精神性を前面に置いた話をされても鼻白むところがあります。
人間は欲望の産物であると承知した上で、
それをあからさまに表出しないことが知性なのではないかと考えています。
やや結論が飛躍しますが
経営のトップたるもの自己の利益を最優先しては
気がつけば回りは無能の輩ばかりとなりかねません。
久しぶりに出来のいい大河ドラマ「風林火山」で脚光の武田信玄も
部下の諸将に所領を分け与えることには心を砕いたといいます。
政治的業績に対する評価は別として一大派閥を形成した田中角栄も
資金の分配によって人心を集めたのではないでしょうか?
もちろん将としての人間性、器量、心配りは欠かせません。
それでもきれいな物言いや精神論より、実利で人を引き付ける。
人間性や価値観はこの実利の次に来る話だと現実主義者の私は考えています。