皆さんこんばんは

今日は、皆さんにも知ってもらいたい事があります。


私が婦人科のがんの患者会
よつばの会

を立ち上げたのは2011年の7月末でした。

あっという間に丸4年という月日が流れ
これまでによつばの会に参加して下さった女性は
400名を超えました。

それだけの出会いがあり
私も沢山の勉強をさせて頂きました。

その4年間の中で
経験がなかった初めてのケースを抱えた方から
この8月、よつばの会へ連絡がありました。

その方は、てつさんという人で

FTM(Female to Male)つまり、女性から男性
身体は女性として生まれましたが、本人の自認として
男性という性を持つという存在です。

年齢は38歳

9年ほど、テストステロン(男性ホルモンのひとつ)を
打つホルモン療法を続けていたそうです。

ただ、経済的な理由から
性転換手術の機会は先延ばしにしており、
身体の中には、子宮と卵巣、乳房は残ったまま
男性としてこれまで生活をしてきたということ。

テストステロンを打つと、
強制的に卵巣機能を抑えるので、
生理も止まるという現象が起きます。

そんな中、今年の5月頃から急に腹部が膨らむという
症状が出始め、
病院で詳しく検査をした時に
卵巣がんステージ3という診断が下ってしまったのです。

まさに青天の霹靂だったそうです。
自身にとっては、子宮も卵巣も既に必要のない臓器で
あったけども、
それを、まさか「がん」という病気で
失うとは想像だにしていなかったそうです。

急ぎ、手術をし、
子宮、卵巣、卵管を摘出しました。
卵巣のみならず、子宮の体部にもがんが見つかりました。

リンパ節への転移は認められませんでしたが、
一部、体網に播種があり、

8月25日から
ddTCという抗がん剤治療を開始します。

てつさんは、自身に突然振って沸いた
卵巣がんについて、必死で情報を集めたそうです。
そんな中でよつばの会を見つけてくれて、
連絡を下さった。

先日、てつさんと
よつばの会の電話相談ということで
お話をしました。

彼自身はとても前向きで、明るく聡明な方でした。
ただ、抗がん剤治療があまりに未知過ぎて
どうなるのか不安を抱えているようでした。

私は、今回てつさんとの出会いにより、
こういったケースもあり得るのだと
これまであまりに盲点だったと感じました。

心は男性でも、身体が女性である限り
(現実的に子宮、卵巣、乳房が温存されていたら)
そのいずれかの臓器ががんになる可能性はあるという事。

あくまでも自分の身体であるという事なのです。

私がここであれこれ語るよりも

てつさんが、病気をきっかけに
色々伝えたい思いをブログにされているとの事なので
是非、皆さんにもてつさんの心からの飾らない気持ち、
卵巣がん、子宮体がんと向き合う現実を
読んでみて欲しいと思います。

私のブログを読んで下さる皆さんなら、
きっと何か、深い何かを感じて下さるのではないかと
思っています。

てつさんBlog