言葉の記録 中1・3月 | YUKAのおもちゃ箱

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ダウン症があるために筋力が弱い子供の運動機能の発達を促す遊具、
知育に役立つ手作りおもちゃ、言葉や数を理解するためのオリジナル教材の作り方、成長記録などをご紹介しています。

≪中1・3月5日・午前中≫
…命についての学習があり、見学させて頂きました。その時に、Y君のママに会いました。
母親「有香がちょっかい出しているみたいでごめんね」
Y君ママ「ぜんぜん…」
母親「この間、プロポーズして、良い返事をもらったって」
Y君ママ「うちはオッケーよ。私も一緒に暮らしたい」
母親「気になることがあったら、有香に注意してくださいね。近づき過ぎるみたいなので」
Y君ママ「うちも、手を伸ばして当たらない距離(を保ちなさい)と言ってます」

 

Y君ママからもお許しを頂き、青春ですね。

 

≪中1・3月5日・午後≫
…懇談会での話。
先生「Y君が廊下の外から部屋を覗いていたら、有香ちゃんが気づいて外に行き、二人で楽しそうに話していました」
母親「Y君のだじゃれが好きみたいです」
先生「そうですね、よくO君とだじゃれを言っています」

 

≪中1・3月6日≫
母親「いつもY君の手を握っちゃダメよ」
有香「分かってる。指と指とをツンツンするだけ。それならいいでしょう?」
母親「お父さんに聞いてごらん」
有香「あのなぁ~、指と指をこうやってツンツンするねん。それなら良いでしょう?」
父親「ダメ」
有香「…」

 


こんな感じで小指同士をツンツンさせるそうです

 

≪中1・3月8日≫
母親「あれするとき、あれで、ちゃんとあれしてよ」
有香「分かった」
母親「分かるん?」
有香「分かる」

咄嗟に単語が出てこず“あれ”ばかりになりました。
私が言いたかったのは「トレーニングするときには、ipodのタイマーで、時間を計ってよ」という文章です。有香には理解できないと思いましたが、ちゃんと伝わっていました。

 

我が家で一番人気のメニュー

 

≪中1・3月9日≫
…父親の実家で晩ご飯を食べてから帰宅。22時ごろから肉料理の下ごしらえを始めました。

父親「それ(もちめんたい巻き)、本当に美味しいよね」
有香「もっと優しく言いなさい」
父親「どういう風に?教えて」
有香「お母さん、作るの大変だけど美しいよ」
母親「お肉が美しいの?」
有香「お母さん」
母親「作っているお母さんが美しいの?」
有香「そう」
父親「そうやって皆に愛されるわけ?」

 

≪中1・3月13日≫
…冷蔵庫の生肉を食べたので、厳しく怒りました。
母親「死ぬよムキー
有香「お母さん、怒るときは、もう少しボリュームを小さくして」
  (略)
母親「馬刺しは生で食べる肉なの」
有香「じゃあ、馬刺し買って」
母親「いつもいつも馬刺しなんて買えません」
  (略)
有香「これからは、お母さんがいる時は、『この肉をフライパンで焼いてね』って言うわ」
母親「いない時は?」
有香「飲み物、飲んどくわ」

 

≪中1・3月13日≫
…有香が嘘(危ない嘘)をついたので、厳しく叱りました。
有香「何で閻魔様いないの?」
母親「いるよ」
有香「どこに?」
母親「上の方(天)に。舌抜かれるよ」
有香「抜かれてないやん」
母親「寝てる間に抜かれるよ。抜かれたらどうするん?」
有香「ご飯の味が分からへんやん」

 

≪中1・3月14日・夕方≫
…働く人は皆さんそうでしょうが、有香の父親も仕事で大きなストレスを抱えています。
母親「お父さん大変みたいよ。もし、仕事やめるって言ったらどうする?」
有香「言わないよ」
母親「もし、仕事やめるって言ったらどうする?」
有香「私が代わりに働くわ」
母親「どうやって?」
有香「分からん」

 

≪中1・3月14日≫
…夕食後
有香「お母さん、高校を卒業したらお母さんのお化粧使って良い?」
母親「自分で働いて買い」
有香「私はそういう生活、嫌だから」
父親「どういう生活が良いの?」
有香「お父さんとお母さんが働いて、そのお金を使う」
父親&母親  笑い泣き笑い泣き
有香「アハハハハ」

 

≪中1・3月15日・朝≫
有香「お父さん、仕事、諦めたらあかんで」
父親「何で?」
有香「だって、お母さんと私の生活ができない」
母親「お父さんを励ましたら」
有香「お父さん、今日もファイト」
父親 爆  笑

 

≪中1・3月26日≫

母親「洗濯物干さなきゃ」
有香「お母さん、今日は雨よ。しばらくしたら雨の雫が聞こえる」
母親「どんなふうに?」
有香「ポロポロポロが急にザーって降るんだって」

 

…外を見ると、もう雨模様でした。
母親「あっ、もう降ってるやん」
有香「私の言うとおりだったでしょう」

有香は毎朝、ipodで天気をチェックします。天気に関しては詳しいです。

 

≪中1・3月27日≫
有香「これ(写真のフレーム)を置くところがない」
母親「棚の上のぬいぐるみで、要らない物を捨てて。キティーちゃんとかもう要らないんじゃない?」
有香「キティーちゃんは要る。パンダとドナルドが要らない」

 
母親「パンダはM叔母ちゃんからもらったし、ドナルドはよく遊んだやん。鼻をかんであげたり…」
有香「どこに鼻があるん?」
母親「滝汗
有香「パンダは毛が抜けるし、ドナルドはここ(くちばしの上)が破れてるし、要らん。赤頭巾ちゃんも要らん。プーさんはお母さんがいないから要らん」

有香の話を聞き、数年前に、こっそり大きいプーさんを処分したことを思い出しました。有香はお母さん(大きいプーさん)がいなくなったと思っていたんですね。
有香が不要と言った4つのぬいぐるみは、私には想定外の物でしたが、思い切ってお別れすることにしました。

 

≪中1・3月28日≫

…有香と二人でプルーンパンを作ることにしました。まず水を200cc入れました。
母親「全部で250ccだから、あと何cc入れたらいいの?」
有香「え~と…」
母親「全部で250cc入れるのよ。今、200cc入れたの。あと何cc入れたら良い?」
有香「200cc入れたんでしょう。全部で250ccでしょう…」


…口頭では無理だと思い、紙に書きながら説明
母親「どういう式になる?」

 

…あれこれ説明して『250-200= 』の式が出来ました。
有香「そういうことか」

 

 

…有香が筆算で計算して、答えが「050」になりました。
母親「あと、何cc?」
有香「何て読むん?」
母親「0は要らないの」
有香「50cc」

 

…50ccの水を入れ、残りの材料を入れていきました。
母親「プルーンを1センチ角に切りましょう」
有香「1センチ角って?」

 


立方体を描き、さしで測り、1センチ角を説明。

だいたい1センチ角に切ってくれました。

 

…有香に番号を選び、パン焼き機のスイッチを入れてもらいました。
母親「4時間10分後に出来上がります。今、11時40分だから、4時間10分後は何時?」

 

二人で時計で、出来上がりの時間を確認しました。

 

 

有香が3歳の頃、小学校の支援クラスの先生から、「机上での学習には限界があるので、お料理が有効」と聞いたことがあります。当時、机上の学習の限界という言葉がピンときませんでしたが、現在、まさしくその通りと実感しています。

「計算が出来なくても電卓がある」と言う人もありますが、私は、「それは違うな」思います。
「何の計算を、どの様にするのか」が分からなければ電卓は使えません。
 ・足す話なのか?
 ・引く話なのか?
 ・400グラムがどれぐらいなのか?

  (400が300より前なのか後なのかが分からなければ、量りも使えません)
このようなことを理解してもらうためには、コツコツ積み上げていくしかないと思います。

 

≪中1・3月28日≫

百人一首で坊主めくりをしました。

母親が坊主をめくってしまいました。
 
有香も坊主をめくりました。お互いの持ち札は0になりました。
 
母親がお姫様を引き、中央に積み上げられていた札を全部もらいました。


 

…有香がめくった最後の札は坊主でした。

 

母親「有香ちゃんは0枚になりました。真ん中に、坊主が1枚。お母さんの札は何枚ですか?」
有香「え~」
母親「全部で100枚よ」
有香「100枚なん?」
母親「そうよ、だから百人一首よ」
母親「全部で100枚、真ん中に1枚、お母さんは何枚?」
有香「99枚」
母親「そうです」

 

百人一首の意味を知らなかったようです。教えたことがなかったので、知らなくて当然かもしれません。
幼児期、カルタで遊んだら、遊びの延長として、枚数を数えるようにしていました。
そういうことの繰り返しで、数が身につくのだと思います。

 

≪中1・3月29日≫

…プラスチックゴミの嵩を低く(減らす)するために、玉子ケースなどを切ってもらいました。
母親「嵩を低くするの。はさみで切って」
有香「傘?どこ?」
母親「傘ではない。ゴミの量を減らすのよ」

 {/pc2/} 嵩
 [1] 物の大きさや分量。体積や容積。
         ―がはる
         水―
 [2] 人間としての大きさ・厚み。威厳・徳など。
 [3] 高い所。かみて。
 [4] 芸の幅や厚み。

 

…嵩が低くなったゴミ袋を見せて
母親「さっきより小さくなったでしょう」
有香「うん」
母親「嵩が減ったのよ」

 

有香「牛みたい」
母親「何?」
有香「搾ったやんか」
母親「あ~」

 

 小6・7月

確かに似ています。経験したことはよく覚えています。 

 

≪中1・3月31日≫

母親「何をしてるの?」
有香「どうして葉っぱは水に沈むの?」

 

…質問されて、よくよく見ると、水底に沈んでいる葉っぱと、水面に浮いている葉っぱがありました。
母親「水が染みて重くなった葉っぱが沈んだんじゃない?」

 

…有香が葉っぱを沈め始めました。水中に押し込むとゆっくり沈んで行きます。
有香「どうして、こうやって沈むの?」