今の自分じゃダメですか? | きららの心理

きららの心理

アダルトチルドレン専門カウンセラー
心の在り方について綴っています

弱い自分を強くしたい
ネガティブ思考なのでポジティブになりたい
消極的なので積極的になりたい
上手く話せるようになりたい

このように考えることは多いと思います。

でも、弱くて何がいけないの?
ネガティブではダメなの?
消極的なことは悪いこと?
上手く話すってどんな風に?

どうして強くなりたいの?
ネガティブだとどうなるの?
積極的なことはそんなにいいこと?
上手く話せないと本当に伝わらない?

ボクシングの元世界チャンピオンの内藤大助さんは
子供の頃に過酷ないじめに遭っていたというのは有名な話しです。
それで強くなりたいと思いました。
見返してやりたいという気持ちからでした。
ボクシングをやれば喧嘩に強くなれると思ったそうです。

彼は強くなって、世界フライ級のチャンピオンになりました。
きっかけは、昔自分をいじめていた人たちを見返すことであり、
強くなることだったのが、ボクシングを始めて、その魅力、面白さに夢中になったと語っています。

きっかけは何であれ、彼は見返すこと以上に手に入れたものがあります。
それは自分に対する自信です。

内藤さんが素晴らしいのは負けてもそれが今の自分の実力と認められることです。
それが自分を受け入れるということです。

自分に無いモノを身に着けること
今、あるモノを変えること、
自分を責めるのをやめる
自分を好きになること

「自分に無いモノを身に着ける」
その為に努力することは大切なことだと思います。
あの人のような素敵な人になりたいなと思う気持ちが健全な向上心であれば問題はないと思います。
それに向かって努力すれば良いのです。

健全な というのは、出来なくても自分を過度に責めたり、自己嫌悪を強めることなく
反省はしてもその反省を踏まえて次のステップに行ける気持ちがあるということです。

「今、あるモノを変える」
自分の短所に目を向けて、それを変えたいと思うのだと思います。
短所を変えることは容易なことではありません。
大抵は挫折します。
でも、挫折してもいいんですよね。
「また、やっちゃった」 と舌をペロッと出して、終わりに出来るなら・・・。
そして、次また頑張ろう!って思うことが出来るなら。

「自分を責めること」
これを止めたら、苦しい思いが軽くなることは間違いありません。
自分を責める思考は、悪循環となり出口を必死で見つけようとして、もがき苦しみます。
この悪循環は考え方のクセを自分で自覚していないからなのです。

「自分を好きになる」
何年も自分のことが好きになれなかったのに、いきなり明日からは無理というもの。
自分を好きになるのは、ありのままの自分を認める事であり、それは急には出来る事ではありません。
いきなり自分の嫌いな人を好きになれと言われても、誰にも出来ません。

嫌いな人を好きになるには、好きなところを見つけなければなりません。
けれど明日出来なくても、大好きになれなくても、嫌いではなくなる可能性はあります。
時間を掛ければ大好きになる可能性だってあるのです。

100%自分が嫌いな人はいません。
誰でも本当は自分を好きになりたいのです。
好きになりたいからこそ、苦しくなるのですから・・・。

自分が嫌いな人は、嫌いな自分しか見えていないだけなのです。
嫌いなところもあるけれど、好きなところも必ずあるはずなのです。

その両方をちゃんと見つめること、見つめ直すことで、
自分を認めること、受け入れることが出来るのだと思います。

自分を変えると思うのは、
変えられるからではなく、そう思う気持ちが自分を成長させます。
例え、世界チャンピオンになれなくても、自分にとって大切で大きなモノを得る可能性があります。