『ギリシア人の物語 Ⅰ 民主政のはじまり』
塩野七生 :著 (新潮社)
『ローマ人の物語』に続き、今度は、ギリシア人!
塩野さん、凄いです。
ギリシアは、アテネやスパルタなどの都市国家(ポリス)が、
それぞれに独特な色合いで、しかもケンカばかり。
ローマはギリシアの影響をかなり受けていますが、そこは
見習わなかったのも面白い。国民性なのでしょうか。
そんなケンカばかりのギリシア国内でしたが、さすがに、ペルシア王が
進行してきたときは、物凄い団結力。外敵が国内を一致団結させる、って
皮肉ですが、日本の歴史を振り返ってもそうですよね。
p278~p279は、「安全保障」について述べられており、
今の日本にもいえることだったので、考えされました。
英語の「ピース」とラテン語のパクス・ロマーナの「パクス」。
どちらも平和という意味。「ピース」とただ叫んでいれば実現するような
気分になりますが、「パクス」というと違う、といったことが書かれていました。
目から鱗でした。過去の規定にしがみ付かず改良し、安全保障への努力を
惜しまず実行に移し国を治めていく「パクス」のほうを私は支持する。
毎年1巻づつみたいなので、2巻は秋ごろかな?
マイ必読書です。