Needing You (2000年/香港) | 映画とわたしとイタリアと

Needing You (2000年/香港)

ハート・・・愛している以上のこと・・・ハート
ジョニー・トー&ワイ・カーファイ監督「Needing You」(2000年/香港)

Needing You

¥12,400 Amazon.co.jp

わたしはこの映画を鑑賞したことで、アンディ・ラウとサミー・チェン
共演した映画4本を観終わりましたムービー


その4本とは・・・↓
・Needing You/孤男募女(2000年)
・ダイエット・ラブ/痩身男女(2001年)
・マジック・キッチン/魔幻厨房(2004年)
・イエスタディ・ワンス・モア/龍鳳鬥(2004年)


その内、「マジック・キッチン」を除いた3作品がジョニー・トー作品。
もっと正確に言えば、ジョニー・トーが単独で監督したのは、
「イエスタディ・ワンス・モア」だけで、他の2本はワイ・カーファイとの
共同監督作品です。

ダイエット・ラブ
¥3,988 Amazon.co.jp
レヴューはこちら
http://ameblo.jp/happytears/entry-10155549270.html

F4 Film Collection マジック・キッチン
¥1,500 Amazon.co.jp
レヴューはこちら
http://ameblo.jp/happytears/entry-10158268632.html


イエスタデイ、ワンスモア
¥3,591
泥棒夫婦の愛物語。結局二人が盗み出した最大の物は互いの心。
筋とテーマは大大大好きだし、愛着のある作品なんだけど、盗みの
技に負けないトリックが、あと1つ欲しかった。しかし主演二人の息は
ピッタリ。ゆえにその二人に頼り過ぎたのではと思うのが正直なところ。
それにしてもアンディ・ラウはラヴシーンが本当に上手い。

はい、そこで、わたくし・・・
ジョニー・トー&ワイ・カーファイに賭けてみようと思います
(何をだ)。香港内では十分認められている二人ですが、出来れば、
あと7年以内に世界をあッと言わせるラヴ・ストーリーを二人に
撮って欲しいはーとはーとはーとはーと

今までその二人が共同監督した作品はと言うと・・・
Needing You(2000年)
・フルタイム・キラー(2001年)→誰にだって失敗はある
・マッスルモンク(2003年)
・ターンレフト・ターンライト(2003年)
(この先に超傑作ラブ・ストーリを望んでいるわけでありますwハート☆)

フルタイム・キラー
¥882 Amazon.co.jp
どうして反町隆史??・・・同じ日本人として喜べないのは何故なの
だろう。彼は役に全く厚みを与えていない。アンディの日本語は大変
辛いが、反町くんの日本語も辛い。二人して何を言っているかが
分からない。映画ネタ満載。詰め込み過ぎ。流れが悪い。ヒロインに
魅力がない。演出的には見所があるものの、これだけ何もかも失敗
するのも難しい。が、中途半端な失敗でないことが救いだ。

マッスルモンク
¥3,583 Amazon.co.jp
完全にこのタイトルと写真で客を逃している。

《RUNNING ON KARMA》という原題が正にぴったり。前世と
未来を見抜く筋肉隆々の僧侶役のアンディは、出番の度に丸裸。
「セブン」には及ばないけれど、決して面白いだけでは終わらない
映画。前半とは打って変わるようなラストは実に苦しい。

ターンレフト・ターンライト 特別版
¥1,350 Amazon.co.jp

いつかレヴューを書くつもりなので、もう大好きという感想で今回は
止めにしておきます。と思ったら、偶然にも今日、馬面冠者さん
素敵な記事を書いてくれましたペン


ジョニー・トーは根っからの香港人でして、アイデアは素晴らしいの
ですが、少々むらもある。でもワイ・カーファイの若き才能が加わると、
もしかしたらもしかする、いやそうに違いないと予感させる、
どでかいものがあるのです大


わたしは最近ジョニー・トーが監督した「僕は君のために蝶になる」と
いう映画を劇場鑑賞しましたが、やっぱり、ジョニー・トーが単独で
監督するなら、ラヴ・ストーリーより男たちの裏社会だと思います。


現に来月公開予定の「エグザイル ~絆~」が高い評価を受けている
のも、未見ながらとても納得できることですね。

ということで、「エグザイル ~絆~」は、絶対にレヴューを書きますので
その時また、ジョニー・トーについては詳しく紹介したいと思います。


ここらでやっと本題↓(前置きが長くてごめんなさいごめん)

わたしは元々、香港映画に登場するカップルが大好き。という傾向が
非常に強いのですが、本作のとアンディとキンキーも大大大好きですハート

コメディ風の演技をしていなのにこちら可笑しいのは何故なんだろう
Needing you1

世の中に《絶対》ということはないと言いますが、この映画で起こる
出来事は、ほぼ絶対に有り得ないことです。でもそこは香港映画の
魔法が効いていて、実に心地良かったぽわわん*パープル


結局のところ、香港映画は核の部分は繊細なのに、その取り巻きや
表現法が大袈裟なので、観客にとっては、そのことに《白けない》と
いうことも重要なのです。


しかしそれも香港人がドラマチックなものを望んでいるからなのだと
思いますね。その証拠に本作は2000年、香港興行収入No.1
大ヒット映画です。


ですから、この1年後そして4年後にも、アンディ・ラウとサミー・チェン
共演作が撮られたのも自然なことであり、主演の二人にジョニー・トー
監督を加えた3人を《鉄のトリオ》と呼ぶのだとか。


現時点でアンディとサミーが共演した最後の作品「イエスタディ・
ワンス・モア」は、個人的には好きな作品ですが、やや不完全燃焼
気味なので、あともう1本、二人の共演で完成度の高い作品観せて
欲しいなという気もしています。


また本題に戻ってと↓(脱線続きでごめんなさいごめん)

まずアンディ・ラウの役柄として珍しいのが、本作の彼はオフィスで
働くビジネスマンというところ。サミー・チャンはというと同じオフィスで
働くOLなので、上司と部下という関係です。


先程紹介した二人の共演作、「ダイエット・ラブ」、「マジック・キッチン」、
「イエスタディ・ワンス・モア」、そして本作におけるアンディ・ラウは、
4作4様。見事に違う顔ですグー


サミー・チェンの方は髪型やファッションなどで変化をつけているものの、
アンディには到底、及ばない。サミー・チェンは元々、歌手であり、
アンディとは役者としてのキャリアが違うので仕方がないけれど、それを
承知でアンディが彼女をリードしているところが素晴らしいと思う。


少々、演技に関してはワンパターン気味ではないかと思うサミーです
が、役柄で得しているし、どこかチャーミングなのです。

Needing you

まぁ~それにしてもアンディ・ラウの素敵なこと。どうしよう(何がだ)
運命の二人を描いた本作は、強引で無駄なシーンもあるけれど、
《愛》と《縁》についての強い願いと祈りがある。ラストシーンまで
観終われば、報われたと感じる求心力がある。それがわたしに
言わせれば、香港映画マジック
はーと

わたしが嬉しかったのは、主人公の二人をとても身近に感じたこと。
会社員という共通点からでしょうね。今までのアンディはヒーロー的な
役が多かった上に、あの美形ですから、ちっとも親近感はなかった
ですから。

まずアンディとキンキーが勤める会社なのですが、一から人事をやり
直した方がいいです笑。酷すぎるけれど、大会社という前提で考える
と、思い当たることもあるので、その点で本作は、現実がベースに
なったお伽話と言えるかも知れません。

似たような眼鏡とパジャマ姿で二人が対面するシーンがあるのですが、
本当に愛らしい。違うからこそ、尊重し合えるという意見ももっともです
が、わたしは自分に似た人が恋人の方がいいなと思います。と言うより、
似通ってしまう可能性がある相手がいいです。

可愛いこちら柄はチェックとストライプ、ここまではまだすれ違う二人
Needing you2

わたしは主人公のキンキーにとても似たところがあると思いますね。
不器用で直進的なところに凄く共感しました。嫌なことがあると掃除を
するというのも、とっても良く分かるんですよ。


また家族の描き方も香港らしいですね。韓国俳優ユン・ゲサン似の
キンキーの弟にも受けました。


この映画には明確に起と結があります。もし本作をご覧になる方が
いたら、キンキーのように、今、愛する人に言って欲しいひと言を
思い浮かべながら鑑賞するのもいいと思いますよ。

アンディ・ラウが白いタキシード姿でバイクで登場するシーンでは
爆笑しましたが、これ「アンディ・ラウの逃避行」という映画の
パロディです。でもマニアックなファンじゃないと分からないよ笑

こちらはやくざとお嬢様の愛を描いた作品
アンディ・ラウの逃避行
¥7,800 Amazon.co.jp
ちなみにこちらはジョニー・トーが制作した映画です。アンディは
この映画の主人公ワァディ役で一瞬、登場しますが、わたしが
覚えているこの映画のアンディは鼻血が止まらないところですね血痕2

とにかく、「ダイエット・ラブ」、「ターンレフトターンライト」、そして本作
「Needing You」のラストシーンはどれも本当に大好きですはーと

臭いけれど、それを堂々とやってのけるのが香港映画の魅力であり、
その大胆さと繊細さが、香港映画ならではなのです。

失っても転んでも、その哀しみを拾って拭ってくれる人。それは
誰もが待ち望む愛の形ではないでしょうか。

《愛》が信じられなくなったら、二人にまた逢いたいなぁハート☆ハート☆ハート☆
この映画のアンディとキンキーは、《運》にそっぽを向かれた時にこそ、
信じる心の大切さを与えてくれるはずです。

ストーリー本
OLキンキーは、20代も半ばとなり家族からは結婚の催促が
しつこくなってきた。自分でも本当に愛する人を見つけたいとは
思いつつも、度重なる失恋に恋に臆病になってしまっていた。
そんな折り、キンキーは新しい部署に配属された早々上司の
アンディと一悶着おこして気まずい雰囲気になってしまう。さらに
悪いことに、キンキーのミスから中国本土の大事な取引先との
商談が潰れてしまうのだった。

キャスト眼 目
アンディ・ラウ、サミー・チェン、フィオナ・リョン、レイモンド・ウォン、
ラム・シュー他


撮影:チェン・チュウキョン
音楽:キャシーヌ・ウォン
脚本:ワイ・カーファイ、ヤウ・ナイホイ
原作:シンディ・タン
原題:孤男募女 約1時間40分

Sammi&Andy
最後は二人のお茶目な写真で上