(以下の文章は、私個人の過去の回想記です。興味のない方はどうぞスルーしてください)
前に書いた記事の続きです。
(この記事は第3話です)
夜の9時過ぎに母の実家に到着しました。
(注:当時の私は28歳になっていました。)
母の実家も、私が統一教会の信仰を持つことに反対していました。
私に関しては
「統一教会などさっさとやめて、見合いで結婚してしまえ」 と、
彼らは思っていました。
実際、私が19歳の時、原研に入ってしまったということを聞くなり、彼らは私の最初の結婚相手を、探し始めました。
当時の私は大学へ入りたてでしたが、
「大学へ行くより嫁に行け。
統一教会に入信するくらいなら、大学などやめてしまえ」
というのが彼らの考えでした。
実際にその頃から、私の実家には見合いの話が頻繁に来たようです。
それは全て、母の実家が持ってきた話でした。
最初の見合い相手(実際は私抜きで進められていたもので、私は見合いはしていません)は、商社勤務の人で、当時アジアのある国に赴任していたのですが、ロスに赴任が決まり、間もなく赴任先へ行かなければならない人でした。
結婚相手は日本女性を希望していました。
確かM物産に勤務する28歳か30歳くらいの男性だったかと思います。
少しばかり語学が好きだった私にはうってつけの相手だ、と彼らは思ったようです。
彼ら 母の実家としては、相手側の条件 家柄・年収・最終学歴などが満足な為、その話を推し進めていました。
でもその時は、「大学を中退したくない」 という私の意見が通り、その話は立ち消えになりました。
やはり、
「19で結婚なんて考えられない。
今結婚なんて、何の為に1浪したのか分からないではないか。
しっかり勉強したいんだ」
という私の主張は、説得力がありました。
まぁ、実際大学では単位を取るので精一杯で、精一杯の勉強などできなかったのですが…。
4年間は、あの悪名高き原研にいましたから。
さて、話を元に戻します。
「父と母が私を連れて、今からすぐに母の実家へ来る」 という知らせを、平日の夜8時ごろ突然聞いた母の実家では只ならぬことが起こることを予感していたようです。
そこで私たち親子を待っていたのは、母の実家の人たち 即ち 母の両親、その家を継いだ母の弟とそのお嫁さん、そして私の従弟にあたる彼らの息子の5人でした。
事前の電話連絡では、
訪問理由 「ステラの結婚相手について話がある」 という内容を母の実家に伝えてはおりませんでしたので、これから何事が起こるのか、という気持ちで私たちを待っていたと思います。
母の実家には夜遅く到着したので、あまりゆっくりとはしていられないということで、話し合いのテーブルに着くなり、私は相対者の写真を皆に披露しました。
そして、
「今度、文先生のご紹介でこの男性と結婚することにしました。
再来月 8月に韓国での結婚式に参加します」
と言いました。
それを聞いた皆は驚きました。
「とうとうそこまで来てしまっていたのか」 という驚きを隠しきれないようでした。
そしてすぐさま、一斉に統一教会批判が始まりました。
皆、口々に反対の理由を述べました。
一通り反対意見を皆が述べ終わってから、
テーブルに置いたままになっており、その存在を忘れられていた私の相対者の写真を、叔母(母の弟のお嫁さん)がまず手に取りました。
この人は日頃から口数の少ない大人しい女性でした。
その写真を見て…、
その裏のプロフィールを見て…、
叔母は激しく怒り出しました。
それは、まるで他の誰かが叔母に降りてきたかのようでした。
日頃の物静かな叔母の姿は、そこにはありませんでしたから。
叔母は私に言いました。
「スーちゃん。
スーちゃんはお姉さん達(私の両親)が、どんな気持ちでスーちゃんを育ててきたか知らないんだね?
お姉さん達が、どんなにスーちゃんを大切に育ててきたことか…。
わかってない!
はっきり言って、こんな人に嫁がせる為に育てたんじゃぁない!
お姉さん達が可哀相過ぎる!
この人にはスーちゃんは勿体無い!」 と。
いつの間にか統一教会批判は、私の相対者批判へと変わっていました。
「彼が統一教会信者だから反対」 という話ではなくなっていました。
日本人なので、普通は身内をこんな風に高めるように言う習慣は叔母にもないのですが、半分涙目になりながら、強い口調で叔母は意見を述べました。
その話を、私の両親は黙って聞いていました。
母の目には、いつものごとく涙が溢れていました。
叔母の話を聞いて、私は何も反論できませんでした。
「ほんとうは私だって…」 という気持ちが私の中には確かにありました。
まだ、相対者の良いところが全く掴めていませんでした。
でも、これは過去と未来が掛かっている結婚です。
最終的には、目の前にいる人たちも復帰していかなければならない立場です。
ですから、その時の私はただ皆に言われるままでした。
時間は刻々と過ぎていきました。
気づくと、夜中の2時を回ろうとしていました。
翌日は皆が勤務だということで、その話は何の解決も成されず、その時間で私は何とか解放されました。
◇◇◇ 続く ◇◇◇
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第1話 「ステラさん、相対者が決まりましたよ」
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第2話 相対者の写真を見た両親の反応は…
http://ameblo.jp/happystella/entry-11244419050.html
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最後までお読み頂き、感謝申し上げます。
このノンフィクションの物語は、今後まだまだ続きそうです。
いったい何話まで行くのか、今の時点では私にも分かりません。