こんにちは~。梅雨の前に夏のような暑さになったりと体調には気を付けたいですね。

 

 今回は、湊かなえさんの「人間標本」の感想です。人間標本。タイトルから怖さをかんじますね。芸術家の親をもつこどもが山の家の裏山でたくさん飛んでいる蝶と出会ってから、父に標本作りを教えてもらい、少年は蝶の標本に目覚めます。

 

 小学生の夏の自由研究という名目で蝶の標本を作り、自分でもとても気に入った蝶の標本の作品が、その後父の知り合い家族が家にきて、その時に来た家族の娘で自分と同じ歳の子が標本を気に入り持っていきます。

 

 標本作りを教えてくれた芸術家の父親は以前、人間標本を作りたいということを告白したため世間からバッシングをうけた過去も。

 

 蝶のような美しい標本を人間でもつくりたい欲望にかきたてられることはあるのか。

 

 その後、その少年も大人になり結婚して至(いたる)という息子ができます。小学生の当時に同い年で蝶の標本を持って行った留美ちゃんも大人になり結婚して、娘の杏奈が生まれます。

 

 時代を超えて親から子へ、その子からまた子へ、内に秘めた欲望は受け継がれることがあるのか。

 

 

 

 

 

  ある5人の青年が連続殺人で遺体が発見されます。とても猟奇的な殺人です。それは誰がやったのか。その目的は。またどうしてその目的を成し遂げようと思ったのか。複雑に絡み合う背景。湊さんのイヤミスに漬かりたい方はぜひ読んでみてくださいね。