こんにちは。最近はとても暑くもなく穏やかな5月だなと感じるこの頃です。今回は藤ノ木優さんの「あしたの名医」の作品です。

 

 藤ノ木さんは産婦人科医でありながら執筆している小説家です。この本は出産に纏わる医療小説としても、今の産婦人科の病院の問題であったり、一人の医師の成長する内容としてもとてもとてもよい作品でした!

 

 出産経験のある女性でも出産時の自分の状態はわかりますが、実際に助産師さんや医師がどのようなふうに赤ちゃんを取り出すのかなど詳しく理解しないままなことが多いかと思います。それがとてもわかりやすく書かれています。

 

 また救急で運ばれてくる妊婦さんの適切で迅速な判断をする医療現場の状況がわかる内容でした。

 

 そんな医療の話の中に、伊豆の病院が多くない地域で働く主人公の衛が、今まで東京の本院で働いて習得してきた自分の技術と伊豆という地域の中で自分が扱う内容との差の葛藤と直面します。

 

 

 とても忙しい現場で働く衛とその仲間たちとの唯一の癒しは伊豆の地のおいしい食事です。この小説は厳しい医療現場とおいしい食事と地域の人々との関係をうまくバランスしてその中にさらに医師らの成長を描く物語。 おすすめおすすめな作品に出会いました☆