こんにちは。今日は貴志祐介さんの「兎は薄氷に駆ける」の感想です。結構な厚みのある本でしたが読み始めると会話調だったりとても話しが入ってくる文章であっという間に読んでしまいました。

 

 主人公の英之は父が以前無実の罪をきせられ刑務所の刑期中に亡くなります。当時英之はまだ幼く残された家族としてつらい目にあい、大人になった今父の無実を晴らそうとしている青年です。

 

 そんな英之は、叔父を殺害した容疑にかけられます。警察署でのとても辛い半ば強制のような脅迫の状況の中、英之は自本は叔父を殺していないのに自分が殺したという文面に署名をします。

 

 それからの法廷の場で、英之は警察と検察に自分はやっていないと訴えます。英之の弁護人は亡くなった父が有罪として判決が下された時の父の弁護人です。

 

 英之のアリバイを証明する恋人と弁護人と弁護人からの依頼をアルバイト感覚で引き受ける男とで、英之の起訴の結果はどうなっていくのか。

 

 

 叔父と死んだ父親とは、父親が被告人とされた事件でかかわりがあることもわかってきます。英之は父親の冤罪を晴らすべく警察と検察へどう対抗していくのかが物語の中心です。この本を読んで、貴志さんの著書「悪の教典」を読みたくなりました。