こんにちは。今日は夕木さんの新刊の「サロメの断頭台」の感想です。夕木さんの作品は、「方舟」「十戒」を読んでとても面白かったので次の作品もとても楽しみにしていました。

 

 今回の作品は、方舟などの現代と時代設定が代わり、大正時代で、物語のテーマがある日本の絵画史が描いた絵と同じものがアメリカでもみかけたと言われ、その謎が解けて、日本の画家がかいたものが本物であれば高価な買取を持ち掛けられます。そこから、いったいアメリカで見かけたという似た絵はどのようにしてそこに置かれていたのか調べていく内容です。

 

 主な登場人物は絵を買ってもらえそうな画家の井口とその友人であり探偵のような役割のとても美男子の蓮野という男です。井口は自分の作品を人に見せたことがないはずなのにどうして盗作されたのか。自分のアトリエにこっそり入った人物がいたのではなういかと疑っていきます。そうするとよく集まる仲間たちの中にいるのではないかと。

 

 その後盗作の犯人を捜すことと平行して謎の殺人事件が連続して起きていきます。それもサロメの戯曲を模したかのような狂気的な死に方をしています。よく集まる仲間の一人一人が次々と殺されていく。

 

 

   この物語は主要人物以外に多くの登場人物がいるため一人一人の特徴をとらえるのが難しく私は物語の最終章まで真実がわかりませんでした。そして最終章「断頭台」の章の衝撃的事実と衝撃的な結末・・・。この物語のタイトルがまさにという感想です。夕木さんの新たなミステリーをぜひ堪能してみてくださいね。