ハッピーのブログ -4ページ目

お菓子ババアvs鏡王子

久しぶりに名試合を観た。

その日はウェルカム級タイトルマッチ。

注目のカード。

ウェルカム級王者であるM選手に20戦20勝(18KO)の勢いに乗っているS選手が挑む。

静まる会場でゴングが鳴った。


Mの切れのあるジャブ

鏡を見て真剣に髪形を整えるイケメンのSに向かいMは「鏡王子」「鏡王子」としつこいほどに罵る。
ディフェンス力の高い鏡王子はうまくジャブをかわしている。



その日のMは特にしつこかった。

さらに「鏡王子」「鏡王子」「鏡王子」と罵る。


イケメンのS選手にとって鏡を見ることはごく当たり前のこと。

そりゃあそうだよ

いつも自分を気にしているからこそイケメンなんだから。


そこへMの執拗な攻撃。


その時だった

一瞬何が起きたのかわからなかった。。

Sは身を乗り出してこう言い放った。


「お菓子ババア」


美しすぎるカウンターがMのボディにヒットした。


王者は膝をついた。


無論立ち上がることはなかった。



「鏡王子」「お菓子ババア」の2ワードのみで繰り広げられたこの試合。

まさにウェルカム級史上まれにみる名試合だったといえるだろう。



会場を後にしたわたしは

末っ子のチャーシューで一杯やっていた。




たまらなく美味い。


最後の一枚を食べた後ふと思った。

チャーシューって焼き豚のことだよな?

焼き豚ってチャーシューだよな?

ただこのお店のメニューにはチャーシューって書いてあるからチャーシューをくださいと注文する。

そこをあえて「焼き豚ありますか?」「焼き豚(笑)」なんて注文したらカウンターを食らうことになるんだろうな??


わたしは忘れない。

王者がダウンした瞬間のあの静まり返った会場を。。。


shiba













はじまりの日

毎晩歩いて

帰宅して音楽聴きながら掃除して

洗濯機が頑張っている間読書して

最近大好きなことに囲まれている。


そしてまだまだやりたいこともたくさんある。

カメラ

楽器

一人旅


毎日がはじまりの日




時々疲れたら



まじりけがないかっこよさ。詩もメロディーも。演奏も。

この曲を聴けばまた前を向いていける。



「この歌はどこまでも広がってきて

なんだかよくわからなくなってきた

この歌の語り手は僕なのか君なのか 彼なのか 誰なのか

時間が決めてくれるだろう

その反面テキトーな流れへ はぐれて自由になるのさ」



最高のフォークロックだ。。



更にまにまに




面白すぎる。


これは電車で読んじゃだめだ、

ふきだしてしまうからね。


そしてここで紹介される本や音楽に触れてみたいと思う。




日常には多くの「和ませてくれる事」があふれている。

それらを見逃さないよう。

大切に生きていこう。




そうだ。

今日もはじまりの日だ。


Forever Young



shiba


男の教科書

男の作法



この小冊にこんな事が書かれている。



初めて入ったお店では常連が座りそうな席には座っちゃいけない。

なるべく隅のほうに座る。

お店にはたいてい常連がいるからね。だから常連の座る席に座っちゃうということは、ちょっとそれはね。。。

そして注文の仕方は

「一人前ください」と下手に出たほうがいい。

酒が飲みたければ「酒一本と、ちょっとつまみをください」

こんな客が寿司屋では好まれる。

そうすると「この人初めてなのに礼儀が正しい」と喜んでくれる。

そしてそのお店が気に入ったならまた行く。

三回くらい通えば「今日はこういうのが入ってますから」なんて言ってくれるようになる。と。



これは寿司屋がテーマになっているがなんとなくその他のお店でも理論は同じだろう。

わたしはこの教科書に倣い初めてのお店ではなるべくそのようにしている。



昨晩は馴染みの店で

まず瓶ビールを一本と、おひたしを注文した。

ビールが運ばれた後おばあちゃんは

「今日はイワシの煮たやつがあるよ、骨まで食べれておいしいから食べてみて」

とのこと。




このお店で魚系の注文はいつもおばあちゃんに提案していただいている。

自然とそのようになった。


ここに初めて来た日、私はカウンターの隅に申し訳なさそうに座り、瓶ビールを注文し、知ったふりをせず今美味しい刺身をくださいといったのを覚えている。


更にこの「男の作法」にはこんなことも書かれている。

ビールの飲み方について。

ビールというのは成分がある程度飛んじゃうわけですよ、時間がたつと。そこへ新しい成分を入れるでしょう。せっかくの新しいあれがまずくなっちゃうんだよ。

だから、ビールの本当の飲みかたというのは、まずお酌で一杯飲むのはしようがないね。それでグーッと飲んだらビールをまず自分のところへ置いとくんですよ。

そして自分の手でやらなきゃビールというのはうまくないんだ。コップになみなみ注がないで、三分の一くらい注いで、それを飲みほしては入れ、飲みほしては入れして飲むのがビールの本当のうまい飲みかたなんですよ。


このことについても一人で飲んでいるときは倣っている。

そしてこの飲み方がベストだと思っている。


「男の作法」

素敵な教科書があるものだ。。。



その日わたしは先ほどの柔らかいイワシ煮と、マスターの焼いた苦味と旨味が絶妙に融合したピーマンの肉詰めで一杯やった。



イワシのエイコサペンタエン酸が血液をサラサラにしている感覚。

そしてピーマンのビタミンAが疲労を回復させる。



栄養のバランスを考え食事を楽しむこと。

ここはまさに独り身男のための台所と言えるだろう。



その後わたしは帰宅し

真心ブラザーズが演奏するディランのカバー「マイバックページ」を聞きながら掃除をした。

YO-KINGの歌声に魂を揺さぶられる。


部屋の埃が消える頃にはとても落ち着いた気分になっていた。。


この世界を見渡せばそこにはたくさんの教科書やお手本がある。

謙虚に、それでいて貪欲にこれからは学んでいこうと思った。



ああ、あの頃の僕より今のほうがずっと若いさ。


shiba