植田日銀新総裁が予想していた「地獄」 | 初心者大家のブログ

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2011年に2棟のマンションを買って2015年、55歳で早期リタイア。こよなく愛する福岡のこと、愚痴めいた経済コラムも書いてます。

黒田日銀総裁に代わって経済学者の植田和男氏が就任することになりましたね。植田氏と聞いて、90年代に起きた「翁・岩田論争」(経済学者の岩田規久男さんが、「日銀が貨幣供給量を増やせばマネーストックが増え、インフレ圧力を高めることができる」と主張したのに対し、当時、日本銀行の職員だった翁邦雄さんが「日銀がコントロールできる貨幣量は限られている」と反論したもの)の植田裁定(日銀による通貨供給量のコントロールは中長期的には可能でも、短期的には難しい)を思い出した方も多かったと思います。

 

今朝、テレ東のモーサテに出演されていたSBI証券の北野一さんが「プロの眼」で挙げたキーワード「出口の地獄」。植田氏が審議委員だった2001年の日銀金融政策決定会合での発言から引用したそう。

 

本当にそんなこと言ったのか調べてみましたら、ありましたよっと。

 

>量的緩和への転換で実体経済に目に見える効果がなければ、当座預金残高目標の引き上げを際限なく迫られる懸念も強い。山口副総裁は「イリュージョンを利用しようとして、そういう説明をすればするほどリスクも同時に大きくなってくる」と警告した。

 

 委員の間ではこんなやりとりもあった。
 植田委員「期待インフレ率が上がって金利が上がっていったり、景気がよくなっていくとなれば良いが、ならないと地獄になる」
 武富委員「そう、地獄だ。もっともっともっとということになる」
 植田委員「願わくは、このようなことを意味がないなと途中で納得してくれることを期待することではないか」

 

2011年7月30日付日経本紙 

日銀決定会合の議事録(01年1~6月)、「量」か「金利」か巡り激論。

 

ある意味、今の状況を予想していたとは言えますね・・・・・(´・ω・`)