2021年3月第4週チコチコチー株式投資日誌 | 初心者大家のブログ

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2011年に2棟のマンションを買って2015年、55歳で早期リタイア。こよなく愛する福岡のこと、愚痴めいた経済コラムも書いてます。

1週間の経済やら株式市場やらを含み損投資家が振り返る不人気コーナーです。自分への備忘録でもあるんですがね。

 

今週の日経ヘイキンズさんは先週末比616円安の29176円と3週ぶりに下落しました。ちなみに下落率は2.1%、これに対してTOPIXの下落率は1.4%。前回書いたけどこの差が何かというと、日銀が日経のETF購入をやめてTOPIXのETFだけを買うことを表明したため。日経平均への寄与度が最も高いファーストリテイリング(5.9%下落)なんかが売り込まれたのね。

 

ユニクロ着ないし、ファーストリ株(下がっても1単位856万5000円w)なんか高くて買えないワイにとってはどうでもいい話ではありますが。

 

3月26日付 日経本紙 エコノミスト360度視点 門間一夫みずほ総合研究所エグゼクティブエコノミスト の寄稿記事

 

金融政策ゆがめる2%物価目標

 

> 日本株の最大の保有者は日銀である。日銀が2%物価目標に向けた金融緩和の一環として、株価指数連動型の上場投資信託(ETF)を買い続けてきた結果だ。自由経済の根幹である株式市場で中央銀行の存在感が際立つ姿は異様である。さすがにまずいと考えたのか、日銀は19日、今後のETF買い入れは必要な場合に限る方針を決めた。 

 

> 背景には非現実的な2%物価目標がある。日銀は4月に2023年度までの物価見通しを公表するが、13年から目指してきた2%インフレは10年たっても達成できそうにない。しかも達成できるかどうかぎりぎりではなく、箸にも棒にもかからないレベルだ。 

 

> こういう場合、普通の組織なら目標か手段の少なくともいずれかが間違っていると考える。筆者は目標が適切でないと考えるが、仮に2%インフレが絶対必要だと言うのであれば、それを金融政策だけで達成できると言い続ける日銀は誠実でないし、金融政策だけに任せ続ける政府も無責任である。 

 

そのとおりですな。もっとも、この正論が三菱UFJ系列ではなくてみずほ総研のエコノミストが書いているのがポイント高い。だってがちがちクロちゃん支持派の三菱UFJ出身の方が日銀審議委員やってますからね。三菱UFJの人は書きたくても書けません。ちなみに3月27日付の大機小機「日銀2つの使命の両立を」も同じ論調。匿名記事だけど、この人も三菱UFJ以外のエコノミストに違いないw

 

そもそも、クロちゃんの始めた金融政策は「2年で2%のインフレを達成してみせる」という短期的な作戦だったはず。それがずるずると長期戦になっていくのは、ガタルカナルやインパール作戦など旧日本軍の戦い方そのもの。手段が目的化するというね。

 

ただ、今回の「TOPIXのETFは買って日経ETFは買うのやーめた」というのは、テーパータントラム(テーパリングする際に市場が起こすかんしゃく)を数回に分けてソフトランディングさせようとする高等戦術と言えなくもない。そこまでクロちゃんが考えていたら、さすが策士と褒めてあげたい。