オリーブオイルに人生をかけている人たちの想い | 人生が変わるスペイン産オリーブオイル〜食べるスキンケアの秘密〜

オリーブオイルに人生をかけている人たちの想い

ラウルとルイスに会いたい!

「パラシオ・デ・ロス・オリーボスが最優秀賞を受賞」
その直後、わずか数時間の間にどれだけの方々と連絡を交わしたことでしょうか。

うれしい悲鳴を実感した1日。
最優秀賞って、こんなに影響があるのですね。
知りませんでした。

パラシオオイルは、おかげさまで日本初上陸から今年で5年目になります。
せっかくなので、初めてパラシオの搾油所に行った日のことを書いてみたいと思います。





写真は2016年11月。
「よし!このオイルはあたしが日本で紹介するんだ!!」と、訪問の帰り道の車中で、謎の使命感が身体の奥からムクムクと湧いてきたことをまだ覚えています。

まずは味。
ひとくち味わうときに「キュン!」と、ときめくくらい。
そう、まるで彼に(今の旦那 笑)一目惚れをしたあの記憶がフラッシュバックするくらいのインパクト。
それくらいの味でなくちゃ、わたしの心は反応しないのかもしれません。

もう何種類のティスティングをしたか分からないほどですが、これまでで4回しかこのインパクトを体験したことがないのです。
パラシオには、これがあった。
だからこの自分の感覚を確かめるために、急遽スペインへ行きました。

味は、間違いない。
あとは他の気になることをぜんぶクリアにするのだと。

オイルを搾油するところだけではないのです。
わたしが気になるのは、搾油所に近づくまでの道、オリーブ畑のオリーブの樹や実はもちろん、雑草の様子、土の色や香り、手触り・・・(書くとキリがない)

それから搾油所の中の清潔感も。
機械の掃除は十分か、すみっこにゴミは落ちていないか。

オイルの説明を受けつつ、室内でも遠目に見えるデスクの上や並んでいるファイルなど、どんどん目に飛び込んできます。
最大限の集中力が自然にでて、隅々まで(視力だけは以上に良い)、しっかりと見せていただきました。

すべてを自分の目で、直に確かめたいタイプ。
それが仕事モードのわたしです。(超、細かい!汗)
というか、まだ誰も日本で販売したことないものです。しかもすべてのリスクをひとりで背負って仕入れるわけですから、ここまで安心しないとわたしには手が出せないのです。

搾油所に飾ってある額装された賞状から、パラシオオイルがすでに世界の多くのコンテストでトップクラスなのだと知ります。
しかし多くの受賞より、何ひとつとして自分の違和感センサーが働かなかったこと。実のところわたしは、これが一番嬉しかったんです。

代表のラウル、右腕のルイスだけでなく、その日に搾油所にいたスタッフのすべての人と挨拶をしました。トラックの運転手の挨拶の雰囲気とかも。

そして実感したんです。
「ああ、納得!」
こんな人たちが手がけているから、こんな味わいが生まれるんだなって。
彼らはまさか、デスクの上まで見られているとは気づいてなかったと思います。(いまだに知らないと思う)
マドリーからアルマグロまで送り迎えしてくれたルイスの車もとても清潔で、運転の仕方も丁寧でした。

人って、見せようと思っているコトの、向こう側に隠しきれないモノが透けて見えると思うんです。そのモノは、目に見えるモノに限らず、雰囲気だとか、違和感だとか、なんか嫌な感じがする、とか。

わたしは10代の頃から接客業だったり、子どもの頃から心理学や人間観察が好きだったりするから、特にそういうことに敏感すぎるのかもしれません。
だから付け焼き刃ではないことが、腹落ちすればするほど嬉しかったのです。彼らのオイルの味わいと、手がける彼らの素晴らしさがダイレクトにリンクしていたから。

当時はオラ、グラシアスとクラーロくらいのスペイン語しかわかりませんでした。
それでも彼らの表情やしぐさ、目をみていると「この人たちならきっといいチームになれる」と、安心感が増えていくばかり。
なぜか根拠のない確信しかない。
不思議だけど。

そこで冒頭の「謎の使命感」につながる、というそんな1日です。

けれどそこまで思っているパラシオオイルでも、この5年、コロナもあり、心が折れそうなことも少なくありませんでした。
だけど今でも彼らがわたしを信頼してくれて、日本では応援してくださる方々に支えられて、なんとか継続させていただけたという状態です。

だからこそ、初めてのオリーブジャパン最優秀賞は、彼らにとってどれだけ嬉しかっただろう・・・
それを想像すると、わたしも胸が震えました。

ラウルとルイスをはじめとするスタッフたちの
「世界で最高のオイルを味わってほしい」という気持ちごと、しっかりお届けしようと改めて背筋が伸びる思いです。

これまでパラシオを応援してくださった皆さん、そして今季はじめてパラシオを知った皆さん。もしこの味があなたの心にまで届いたら、大切な方にも、ぜひ伝えてもらえたら嬉しいです。

今季のパラシオも、どうぞよろしくお願いいたします。