私たちには、
「今までやってきたことを
ムダにしたくない」
サンクコストと呼ばれる心理が働きます。
これまで手に入れたものすべてを
捨てて新しいことに挑戦するって、
心理学的にも難しいと
わかっているのです。
私は9年間通った薬学博士としての
アカデミックな世界を捨てて、
就職をしました。
行きたかった会社に入って、
毎日必死に働きました。
そうして就職したにもかかわらず、
夫の転勤で香港へいき、
またキャリアをすべて失ったんです。
まだ0歳の娘と一緒に、
全く知らない土地に行って
私の場合は、半ば強制的に
それまでのキャリアを
手放すことになりました。
せっかく労力とお金とエネルギーを
かけて積み上げてきたものを、
手放すって本当こわいですよね。
でも
手放すからこそ、
集中できるんです。
手放したからこそ没頭できます。
余白がないと、入る余地がないんですよ。
Webデザイナーという今までの
キャリア・収入を全てを捨てて、
画家に転身した友人がいます。
美大に入り直し、2年間
絵の勉強に没頭して、
友人の夢であった初個展を開くと、
とても多くの人が集まりました。
でね、
そのとき個展に足を運んでくれたり
絵を買ってくれたりした人は、
何かしらこれまでに
つながりがあった人たちなんです。
キャリアチェンジするときに
「手放す」というと
すべてが無くなるように思うんだけど
今までの経験が
ゼロになるとか、
ムダになるとかいうことはない
んですよ
今まで培ってきたことが
人とのつながりとして残ったり、
人々の記憶に残っていたり、
信頼として
積み上がっていたりします。
そして、
ウェブデザイン会社を経営しながら
画家になった彼は、
他の人とのちがいを出すことも
できるんです
私も起業して
現在の仕事をしながらも、
これまでの経験すべてが
ムダになってないなと思います。
会社員として
P&Gで最先端のマーケティングを
日々学び実践したからこそ
今、私はマーケティングスクールで
起業支援をしています。
すべてを手放したように見えても、
今までの経験は
人間の深みとして出てきます^^
今までの経験はふとした時に
役に立つもので、すべて自分の糧になります
一気に無くなったりするものでは
ないから、
キャリアチェンジを恐れず
挑戦してみるのもまた人生ですね