内容は私が住んでいる東京(中間地)を基準にしています
また、難易度は個人的な印象ですので参考程度にしてください
● 小玉スイカの育て方 ●
ウリ科 難易度:★★★★☆
大玉スイカは広い場所を必要なのでベランダ菜園などでの栽培は難しいです
が、小玉スイカなら行灯(あんどん)支柱を使ってプランターや袋(袋栽培)で
立体栽培することができるので、狭いスペースでも楽しみながら美味しい西瓜
を収穫することができます。
シャリシャリした食感感満点の黒皮の小玉スイカ ブラックボンバー
◎ コンパニオンプランツ(植え合わせの相性) ◎
好(○):ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク、マリーゴールド
悪(×):ジャガイモ
◎ 種蒔適期と発芽後の管理 ◎
小玉スイカの種蒔き適期は品種にもよって違いがありますが、3月頃から
種蒔ができるようになるものが多いように見受けられます。
発芽には20度~25度の高温が必要ですので、3月や4月中旬くらいまでに
種蒔きをする場合は、電気保温器や下の写真のように玉子パックを使い
温室効果を利用すると発芽しやすくなります。
玉子パックを利用した簡易ミニ保温器 発芽した小玉スイカ
発芽したらポット蒔きの場合はそのまま育苗しますが、玉子パック蒔きの場
合は、スプーンですくってポットに移植し育苗します。
小玉スイカは本葉5枚前後で定植し、子ヅルが出てくるのを促すために親ヅル
を本葉5、6枚で摘芯します。
摘芯前の状態 成長点を摘み取り摘芯完了
◎ 追肥と摘芯後の管理 ◎
親ヅルを摘芯すると子ヅルが出てきますが、最初は元気のいい3本を残し
他は全て摘み取ります。子ヅルを行灯支柱に誘引できるくらいになったら
3本から2本にし、ツルが交差しないように適度に間隔を保って反時計回り
に支柱に誘引していきます。
追肥は定植後20日と40日を目安にし固形肥料を施肥します。液肥の場合
は20日過ぎから10日に1度くらいの割合で追肥するといいのではないかと
想います。
また、上記以外でも葉などの様子を見て、色が浅くなるなどがあれば、
随時追肥します。
小玉スイカの雌花 人口受粉させているところ
小玉スイカは子ヅルの13節前後に付いた雌花に受粉、着果させます。確実
に着果させる場合は朝9時ごろまでに雄花の花びらを取り除き雄蕊(おしべ)
だけにしたものを雌花の雌蕊(めしべ)にチョン、チョン、チョンと付けます。
また、人工授粉させた場合は受粉させた日付が分かるようにしておくと、登熟
日数の目安になり便利です。
スイカが玉子大くらになったらツルに負担がかからないようにハンモック状に
ネットを張ります。ネットは球根の入っていたものや網戸の網などの伸びない
素材のものを使用します。
プランターや袋栽培の場合は畑と比べ実(み)が少し小さい傾向がありますが
しっかり管理すれば直径20cmくらいのものを収穫することもできます。また、
収穫3、4日前から水をあげる量を少し控えめにすると甘味が増します。
スイカは皮に粘りがあるもの・ないものがあるので、もっと大きく、もっと大き
く…と想っているうちに写真のように実割れしてしまうこともあります。登熟日
数から大きく外れない範囲で収穫しましょう。
最近は小玉スイカもいろいろな品種があるので、毎年育てる品種を変えて
楽しんでみるのもいいかもしれませんね!
◎ 収穫のサインの見分け方 ◎
受粉した日が分かっていれば大体の収穫適期が分かりますが、そうでない
場合はいつ収穫したらいいのか困りますね。もで、そんな時に役立つ収穫し
てもいいサインが2つあります。
まだ収穫適期になっていない時の様子 収穫適期を迎えた時の様子
1つめの収穫適期のサインは、株全体の葉の色抜けが急に進み、右上の写
真のような色合いになります。
2つめは、スイカにいちばん近いひげヅルが根元までしっかり枯れれば
収穫適期です。
◎ 病害虫情報 ◎
かかりやすい病気はうどん粉病です。
もし発生してしまったら、初期段階では食用醸造酢と焼酎を混ぜたものを
500倍程度に薄めスプレーするか、うどん粉病になった葉を除去し様子を
見ましょう。もし、それでも収まらないようなら、果菜用の殺菌剤などを散布
すると良いでしょう。
その他にはつる割れ病やつる枯れ病、モザイク病、ベト病などがあります。
ベト病は殺菌剤で対処することができますが、それ以外は株ごと抜き取って
処分しましょう。
また、多肥にするとアブラムシが発生しますので注意が必要です。
万一発生してしまったら早めに駆除しましょう。
◎ 連作障害回避期間:4~5年 ◎
しっかり土作りがしてあれば、大きな連作障害は出にくいと言われていま
すので必ず空けなければいけないということではなく、目安として考えて
ください。
◎ 前作の相性 ◎
悪(×):セロリ、ハクサイ、レタス
◎ 収穫野菜を美味しく食べましょう ◎
黒皮小玉スイカ ブラックボンバー 黄皮小玉スイカ 金のたまご
夏の暑い日に冷たいスイカを食べると幸せを感じますね。もし、そのスイカが
自分で育てたものだったら、美味しさも一入(ひとしお)ではないでしょうか。
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みなさんの菜園も 笑顔いっぱいの実りがありますように!