「朝のひと時」梅雨冷えで肌寒い朝のことだった 明け方のまどろみから覚めると 私の枕元に飼い猫のミイが居た 羽布団から腕を出してミイを撫でるとミイは、私の腕に身体をすり寄せ 羽布団から腕を出した隙間にゆっくりゆっくりもぐり込んで来た 全身をもぐり込ませるとくるりと方向を変えて 頭を半分だけ羽布団から出したミイの柔らかいふにふにの感触 優しい温もり、鼓動がゆったりと伝わってきた 私は、ミイと顔を並べて 雨の音を聞いた 心穏やかな朝のひと時だった