子ども向けビジュアルプログラミング環境はたくさんあります。
だけどずっとそのまま、というのはおススメしません。
簡単・便利な環境は、コンピュータが本来持っている難しい理屈や構造を隠してくれます。
余計なことを知る必要がないから初心者でも触りやすい。
だけど反面、応用が利かないのでとても狭い領域のことしかできない。
それで満足するなんてもったいない!
コンピュータが持つ大きな可能性の、ほんの一部にしか触れていないのに。
20年前くらい前の映画『レオン』でジャン・レノ演じるヒットマンの主人公が言ってました。
初心者はライフルがいい。標的と距離を取れるから。
上達するほど標的に近づける。ナイフがいい例だ。
初心者でも簡単・便利な道具を使えば目的は達せられる。
だけど自由がない。照準を合わせ、引き金を引くだけです。
道具のメンテナンスを他人に任せてしまう初心者は、メンテナーがいなくなったら終わりです。
道具が原始的であればあるほど
自分でメンテナンスできる範囲が広がるし
自由自在に操る楽しさが増えます。
道具そのものを状況に応じて作り変えてしまったりする人もいます。
いきなり難しい環境に飛び込めというのは酷だから言いません。
そんなことをしたらコンピュータが難しいものだと思われて
楽しさを伝えることができなくなるでしょう。
だから最初は簡単・便利な高度な領域からスタートして
徐々に難しそうで原始的な深い領域へと潜って行ってほしい。
そんな風な知的な旅を、ハッピーコンピューティングでは応援したいと思います。